学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ I. 末梢神経性疾患 / Q1188

理由で解く 臨床医学各論

Q1188 神経疾患

出典:あマ指 第2回(1994) 問題93
問題
総腓骨神経麻痺で正しい症状はどれか。
選択肢
1 足関節の伸展ができない。
2 知覚異常はない。
3 足の指の背屈はできる。
4 鈎足になる。
解答
正解1(足関節の伸展ができない。)
解説
✓ 1. 正しい
足関節の伸展ができない。
総腓骨神経麻痺では足関節の伸展(背屈)ができなくなる。 総腓骨神経は前脛骨筋・長趾伸筋・長母趾伸筋などの足背屈筋を支配しており、麻痺により下垂足(drop foot)を呈する。歩行時に足先が地面に引っかかるため、足を高く上げて歩く鶏歩(steppage gait)となる。
✗ 2. 誤り
知覚異常はない。
総腓骨神経麻痺では下腿外側から足背にかけての知覚障害(しびれ・知覚鈍麻)を伴う。 総腓骨神経の浅枝が下腿外側と足背の知覚を支配し、深枝が第1・2趾間の知覚を支配する。知覚異常は存在する。
✗ 3. 誤り
足の指の背屈はできる。
総腓骨神経は長趾伸筋・長母趾伸筋を支配するため、麻痺により足の指の背屈もできなくなる。 足趾の背屈不能は足関節の背屈不能と合わせて下垂足の構成要素であり、両方ができなくなる。
✗ 4. 誤り
鈎足になる。
総腓骨神経麻痺では足関節背屈ができず下垂足(尖足位)となる。 鈎足(踵足:かかとが接地し足先が上がった状態)にはならず、その逆に足先が下垂する。腓骨神経麻痺は腓骨頭部での圧迫(ギプス・長時間の足組みなど)が原因となることが多い。
ポイント
  • 総腓骨神経麻痺では足関節および足趾の背屈ができず、下垂足(drop foot)を呈する
  • 歩行時には鶏歩(steppage gait)となり、下腿外側~足背の知覚障害を伴う
  • 腓骨頭部での圧迫(ギプス・長時間の足組み・手術体位)が主な原因である
  • 重要用語: 総腓骨神経麻痺, 下垂足, 足関節背屈不能, 鶏歩 を正確に理解しておくこと。
比較表
末梢神経麻痺 障害神経 特徴的症状
下垂足 総腓骨神経 足関節背屈不能・鶏歩
下垂手 橈骨神経 手関節背屈不能
猿手 正中神経 母指対立不能
鷲手 尺骨神経 環指・小指MP過伸展
解説画像
あマ指 第2回(1994) 問題93|総腓骨神経麻痺で正しい症状はどれか。 解説図
あマ指 第2回(1994) 問題93|総腓骨神経麻痺で正しい症状はどれか。
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