学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ I. 末梢神経性疾患 / Q1184

理由で解く 臨床医学各論

Q1184 神経疾患

出典:鍼灸 第32回(2024) 問題51
問題
ギラン・バレー症候群について正しいのはどれか。
選択肢
1 中年女性に多い。
2 遺伝性疾患である。
3 骨格筋に病因がある。
4 先行感染を認めることが多い。
解答
正解4(先行感染を認めることが多い。)
解説
✗ 1. 誤り
中年女性に多い。
ギラン・バレー症候群はあらゆる年齢で発症し、特に中年女性に多いわけではない。やや男性に多い傾向がある。なお、「中年女性に多い」自己免疫疾患としてはSLE(全身性エリテマトーデス)が代表的である。
✗ 2. 誤り
遺伝性疾患である。
ギラン・バレー症候群は遺伝性疾患ではなく、先行感染後に自己免疫機序が働くことで発症する後天性疾患である。末梢神経のガングリオシドに対する自己抗体が産生されて神経障害を起こす。
✗ 3. 誤り
骨格筋に病因がある。
ギラン・バレー症候群の病因は末梢神経(髄鞘や軸索)にあり、骨格筋そのものに病因があるわけではない。脱髄型(AIDP)と軸索型(AMAN)に分類される。骨格筋に病因がある疾患としては筋ジストロフィーや多発性筋炎がある。
✓ 4. 正しい
先行感染を認めることが多い。
ギラン・バレー症候群では先行感染を認めることが多い(約60〜70%)。上気道感染や消化器感染の1〜3週間後に発症することが典型的である。先行感染の原因としてカンピロバクター・ジェジュニが最も多く、サイトメガロウイルスやEBウイルスなども原因となる。四肢の弛緩性麻痺が下肢から上行性に進行するのが特徴である。
ポイント
  • ギラン・バレー症候群は「先行感染後の自己免疫性末梢神経障害」であり、上行性の弛緩性麻痺が特徴。先行感染の原因としてカンピロバクターが最も重要。
  • 脱髄型(AIDP)では深部腱反射の消失、髄液の蛋白細胞解離(蛋白上昇・細胞数正常)が検査所見の特徴である。
  • 治療は免疫グロブリン大量静注療法(IVIg)や血漿交換が行われる。呼吸筋麻痺に進展した場合は人工呼吸管理が必要。
  • 重要用語: 先行感染, カンピロバクター, 上行性弛緩性麻痺, 蛋白細胞解離 を正確に理解しておくこと。
解説画像
鍼灸 第32回(2024) 問題51|ギラン・バレー症候群について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第32回(2024) 問題51|ギラン・バレー症候群について正しいのはどれか。
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