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理由で解く 臨床医学各論

Q1153 神経疾患

出典:鍼灸 第33回(2025) 問題58
問題
アルツハイマー病の初期にみられるのはどれか。
選択肢
1 幻視
2 記憶障害
3 てんかん発作
4 反社会的行動
解答
正解2(記憶障害)
解説
✗ 1. 誤り
幻視
幻視はレビー小体型認知症の初期に特徴的な症状である。鮮明で具体的な幻視(人物・小動物など)がレビー小体型の中核症状であり、「部屋に知らない人がいる」といった訴えがみられる。 アルツハイマー病の初期症状ではなく、両者の鑑別に重要な所見である。
✓ 2. 正しい
記憶障害
アルツハイマー病の初期には記憶障害がみられる。特に近時記憶(エピソード記憶)の障害が最初に出現し、徐々に進行する物忘れ、失見当識が特徴である。 海馬の萎縮が初期変化として認められ、記銘力障害は最も早期に出現する中核症状である。
✗ 3. 誤り
てんかん発作
てんかん発作はアルツハイマー病の進行期(末期)にみられることがあるが、初期症状ではない。 痙攣発作は神経細胞の広範な変性が進行した段階で出現し、初期の鑑別診断の指標にはならない。
✗ 4. 誤り
反社会的行動
反社会的行動は前頭側頭型認知症(ピック病)の初期に特徴的な症状である。 前頭葉の障害により社会的逸脱行動・人格変化が早期から目立ち、万引きや暴力行為などがみられることもある。
ポイント
  • アルツハイマー病の初期症状は記憶障害(特に近時記憶の障害)であり、最も早期に出現する中核症状である。
  • 海馬の萎縮が初期変化として特徴的であり、MRIで確認できる。
  • 進行すると見当識障害・失語・失行・失認が加わり、末期にはてんかん発作も出現しうる。
  • 重要用語: アルツハイマー病, 記憶障害, 海馬萎縮, 近時記憶 を正確に理解しておくこと。
比較表
認知症の型 初期にみられる症状 初期にみられない症状
アルツハイマー病 記憶障害(近時記憶)、失見当識 幻視、パーキンソン症状
レビー小体型 幻視、パーキンソン症状 反社会的行動
前頭側頭型(ピック病) 人格変化、反社会的行動 記憶障害(初期は比較的保持)
脳血管性 局所神経症状、感情失禁 全般的認知機能低下
解説画像
鍼灸 第33回(2025) 問題58|アルツハイマー病の初期にみられるのはどれか。 解説図
鍼灸 第33回(2025) 問題58|アルツハイマー病の初期にみられるのはどれか。
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