学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ D. 基底核変性疾患 / Q1131

理由で解く 臨床医学各論

Q1131 神経疾患

出典:鍼灸 第7回(1999) 問題87
問題
錐体外路系疾患はどれか。
選択肢
1 筋萎縮性側索硬化症
2 重症筋無力症
3 舞踏病
4 アルツハイマー病
解答
正解3(舞踏病)
解説
✗ 1. 誤り
筋萎縮性側索硬化症
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は上位運動ニューロン(錐体路)と下位運動ニューロン(脊髄前角細胞)の変性疾患であり、錐体路系を含む運動ニューロン疾患である。 錐体外路系疾患には分類されない。知覚障害を伴わず、進行性の筋萎縮・筋力低下と球麻痺を呈する。
✗ 2. 誤り
重症筋無力症
重症筋無力症はアセチルコリン受容体に対する自己抗体による神経筋接合部疾患である。 錐体外路系の障害ではなく、易疲労性・日内変動(夕方に増悪)が特徴の自己免疫疾患である。テンシロンテストで一過性に筋力が回復する。
✓ 3. 正しい
舞踏病
舞踏病は大脳基底核(尾状核・被殻などの線条体)の障害による錐体外路系疾患であり、素早く不規則な不随意運動(舞踏様運動)を特徴とする。 代表的な疾患であるハンチントン舞踏病は常染色体優性遺伝で、線条体の小型神経細胞の変性により生じる。錐体外路系疾患にはパーキンソン病、舞踏病、アテトーゼ、ウイルソン病などが含まれる。
✗ 4. 誤り
アルツハイマー病
アルツハイマー病は大脳皮質のびまん性変性・萎縮による認知症であり、老人斑やアルツハイマー神経原線維変化を特徴とする。 錐体外路系疾患ではなく、大脳皮質変性疾患に分類される。記憶障害・見当識障害が主症状で、進行性に認知機能が低下する。
ポイント
  • 錐体外路系疾患は大脳基底核の障害によるもので、不随意運動(舞踏病・アテトーゼ)や運動障害(パーキンソン病)を呈する
  • ALS(運動ニューロン疾患)、重症筋無力症(神経筋接合部疾患)、アルツハイマー病(大脳皮質変性疾患)と錐体外路系疾患を混同しない
  • 重症筋無力症はACh受容体抗体による自己免疫疾患であり、易疲労性・日内変動・テンシロンテストが特徴
  • 重要用語: 錐体外路系疾患, 大脳基底核, 舞踏病, 不随意運動 を正確に理解しておくこと。
比較表
分類 代表疾患 障害部位
錐体外路系疾患 パーキンソン病・舞踏病・アテトーゼ 大脳基底核
運動ニューロン疾患 ALS 上位・下位運動ニューロン
神経筋接合部疾患 重症筋無力症 神経筋接合部
大脳皮質変性疾患 アルツハイマー病 大脳皮質
解説画像
鍼灸 第7回(1999) 問題87|錐体外路系疾患はどれか。 解説図
鍼灸 第7回(1999) 問題87|錐体外路系疾患はどれか。
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