学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ D. 基底核変性疾患 / Q1103

理由で解く 臨床医学各論

Q1103 神経疾患

出典:鍼灸 第16回(2008) 問題75
問題
パーキンソン病について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 50~60 歳代で初発する。
2 手指振戦は通常左右同時に出現する。
3 進行すると前傾前屈姿勢となる。
4 種々の自律神経症状がみられる。
解答
正解2(手指振戦は通常左右同時に出現する。)
解説
✗ 1.
50~60 歳代で初発する。
✗ 正しい。パーキンソン病は50〜60歳代に好発する中高年の神経変性疾患である。中脳黒質のドパミン産生神経細胞の変性・脱落により、線条体のドパミン不足が生じ、錐体外路症状が出現する。好発年齢の記述として正しい。
✓ 2. 誤り
手指振戦は通常左右同時に出現する。
パーキンソン病の手指振戦は通常一側(片側)から始まり、経過とともに対側にも出現するのが特徴である。「左右同時に出現する」は誤りである。一側性の発症は本症の重要な臨床的特徴であり、両側同時に出現する場合はパーキンソン病以外の疾患(パーキンソン症候群など)を考慮する必要がある。
✗ 3.
進行すると前傾前屈姿勢となる。
✗ 正しい。パーキンソン病が進行すると姿勢反射障害により前傾前屈姿勢(camptocormia)となる。歩行は小刻み歩行、すくみ足、突進現象などの特徴的な歩行障害を呈し、転倒の危険が高まる。
✗ 4.
種々の自律神経症状がみられる。
✗ 正しい。パーキンソン病では運動症状のほかに、便秘、起立性低血圧、排尿障害、発汗異常、脂漏性顔貌などの種々の自律神経症状がみられる。これらの非運動症状は生活の質(QOL)に大きく影響する。起立性低血圧は血圧異常との関連においても重要である。
ポイント
  • パーキンソン病の四大症状:安静時振戦、筋固縮、無動・寡動、姿勢反射障害。振戦は一側から始まるのが特徴であり、左右同時出現は誤り。
  • 非運動症状(自律神経症状、うつ、認知機能低下、REM睡眠行動障害)も重要な症状である。
  • 起立性低血圧は低血圧症の原因として知られている重要な自律神経症状である。
  • 重要用語: パーキンソン病、安静時振戦、一側性発症、前傾前屈姿勢、自律神経症状 を正確に理解しておくこと。
解説画像
鍼灸 第16回(2008) 問題75|パーキンソン病について誤っている記述はどれか。 解説図
鍼灸 第16回(2008) 問題75|パーキンソン病について誤っている記述はどれか。
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