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理由で解く 臨床医学各論

Q1093 神経疾患

出典:あマ指 第23回(2015) 問題68
問題
副鼻腔炎が原因となるのはどれか。
選択肢
1 髄膜炎
2 神経梅毒
3 ポリオ
4 くも膜下出血
解答
正解1(髄膜炎)
解説
✓ 1. 正しい
髄膜炎
副鼻腔炎では感染が隣接する頭蓋内に直接波及し、細菌性髄膜炎の原因となることがある。副鼻腔(特に篩骨洞・蝶形骨洞)は頭蓋底に近接しており、炎症が骨壁を越えて頭蓋内に波及しやすい。中耳炎とともに細菌性髄膜炎の重要な感染源であり、副鼻腔炎の適切な治療が髄膜炎の予防につながる。
✗ 2. 誤り
神経梅毒
神経梅毒は梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum)の血行性感染が原因であり、副鼻腔炎とは無関係である。梅毒の第3〜4期に中枢神経系に病変が及び、脊髄癆(後索障害による深部感覚障害・失調性歩行)や進行麻痺(認知機能低下・人格変化)を呈する。性行為感染症の一つである。
✗ 3. 誤り
ポリオ
ポリオ(急性灰白髄炎)はポリオウイルスの経口感染が原因であり、副鼻腔炎とは全く関連しない。ウイルスが消化管から侵入し、脊髄前角の運動ニューロンを選択的に障害して弛緩性麻痺を引き起こす。現在はワクチン接種により先進国ではほぼ根絶されている。
✗ 4. 誤り
くも膜下出血
くも膜下出血は脳動脈瘤の破裂が主な原因(約85%)であり、副鼻腔炎とは無関係である。突然の激しい頭痛(「今まで経験したことのない最悪の頭痛」と表現される)で発症し、項部硬直などの髄膜刺激症状を伴う。CT検査で脳槽内の高吸収域として描出される。
ポイント
  • 副鼻腔炎は隣接部位からの直接波及により細菌性髄膜炎の原因となる重要な感染源である
  • 中耳炎・副鼻腔炎・頭部外傷後の髄液漏は細菌性髄膜炎の感染経路として臨床上重要である
  • 神経梅毒は性行為感染症に起因し、ポリオはウイルスの経口感染、くも膜下出血は動脈瘤破裂が原因である
  • 各疾患の原因・感染経路を正確に区別して理解することが重要である
  • 重要用語: 副鼻腔炎, 細菌性髄膜炎, 直接波及, 感染経路 を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 原因 副鼻腔炎との関連
細菌性髄膜炎 細菌感染(直接波及・血行性) あり(直接波及の感染源)
神経梅毒 梅毒トレポネーマ(血行性) なし
ポリオ ポリオウイルス(経口感染) なし
くも膜下出血 脳動脈瘤破裂 なし
解説画像
あマ指 第23回(2015) 問題68|副鼻腔炎が原因となるのはどれか。 解説図
あマ指 第23回(2015) 問題68|副鼻腔炎が原因となるのはどれか。
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