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理由で解く 臨床医学各論

Q1172 神経疾患

出典:あマ指 第23回(2015) 問題69
問題
重症筋無力症の初発症状はどれか。
選択肢
1 耳鳴り
2 眼瞼下垂
3 兎眼
4 構音障害
解答
正解2(眼瞼下垂)
解説
✗ 1. 誤り
耳鳴り
耳鳴りは内耳疾患(メニエール病、突発性難聴など)の症状であり、重症筋無力症の初発症状ではない。重症筋無力症は神経筋接合部の障害であり、内耳の蝸牛機能には影響しないため耳鳴りは生じない。
✓ 2. 正しい
眼瞼下垂
重症筋無力症の初発症状として眼瞼下垂が最も多い。重症筋無力症は神経筋接合部のアセチルコリン受容体に対する自己抗体により骨格筋の筋力低下をきたす自己免疫疾患である。外眼筋は最も障害されやすく、眼瞼下垂や複視が初発症状として高頻度にみられる。眼筋型から始まり全身型に進展することもある。
✗ 3. 誤り
兎眼
兎眼は顔面神経麻痺により閉眼が不能となる所見であり、重症筋無力症の初発症状ではない。顔面神経麻痺では末梢性のベル麻痺が最も多い原因である。兎眼は眼瞼下垂(まぶたが下がる)とは逆にまぶたが閉じられない状態であり、全く異なる病態である。
✗ 4. 誤り
構音障害
構音障害は重症筋無力症の全身型で球麻痺症状として生じうるが、初発症状としては眼瞼下垂の方が頻度が高い。構音障害は咽喉頭筋の筋力低下により生じ、嚥下障害も伴うことがある。
ポイント
  • 重症筋無力症の初発症状は眼瞼下垂が最多であり、複視とともに眼筋型の症状として出現する。
  • 神経筋接合部のアセチルコリン受容体に対する自己抗体による自己免疫疾患であり、胸腺腫の合併が多い。
  • 耳鳴りは内耳疾患、兎眼は顔面神経麻痺の症状であり、重症筋無力症とは明確に鑑別する。
  • 重要用語: 重症筋無力症、眼瞼下垂、アセチルコリン受容体、自己抗体 を正確に理解しておくこと。
比較表
症状 関連疾患 病態
眼瞼下垂 重症筋無力症 神経筋接合部障害(自己抗体)
兎眼 顔面神経麻痺(ベル麻痺) 顔面神経の末梢性障害
耳鳴り メニエール病、突発性難聴 内耳(蝸牛)障害
構音障害 重症筋無力症(全身型)、脳血管障害 球麻痺・咽喉頭筋障害
解説画像
あマ指 第23回(2015) 問題69|重症筋無力症の初発症状はどれか。 解説図
あマ指 第23回(2015) 問題69|重症筋無力症の初発症状はどれか。
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