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理由で解く 臨床医学各論

Q1061 神経疾患

出典:鍼灸 第28回(2020) 問題73
問題
脳卒中の急性期リハビリテーションについて正しいのはどれか。
選択肢
1 神経症状の増悪がある場合には動作を伴う訓練は行わない。
2 起立性低血圧に対する配慮は必要ない。
3 歩行訓練で長下肢装具を用いることはない。
4 ベッド上でのポジショニングは必要ない。
解答
正解1(神経症状の増悪がある場合には動作を伴う訓練は行わない。)
解説
✓ 1. 正しい
神経症状の増悪がある場合には動作を伴う訓練は行わない。
脳卒中の急性期は病態が不安定な時期であり、神経症状の増悪(麻痺の進行、意識レベルの低下など)がある場合には、動作を伴う訓練(離床、歩行訓練など)は行わない。離床や運動は脳血流の変動を招く可能性があり、症状増悪時にはリスクが高い。バイタルサインと神経症状の慎重なモニタリングのもと、病態が安定してから段階的にリハビリテーションを進める。
✗ 2. 誤り
起立性低血圧に対する配慮は必要ない。
脳卒中急性期は長期臥床による廃用症候群の一つとして起立性低血圧が生じやすく、離床の際には血圧変動に対する十分な配慮が必要である。段階的な離床(ギャッジアップ→端座位→立位→歩行)を行い、各段階で血圧をモニタリングしながら進める。
✗ 3. 誤り
歩行訓練で長下肢装具を用いることはない。
脳卒中の急性期〜回復期において、長下肢装具(KAFO)を用いた歩行訓練は実施されることがある。重度の下肢麻痺がある患者では、長下肢装具により膝関節の安定性を確保して早期から歩行訓練を行うことで、歩行能力の回復が促進される。
✗ 4. 誤り
ベッド上でのポジショニングは必要ない。
脳卒中急性期においてベッド上でのポジショニング(体位管理)は非常に重要である。適切な肢位保持により、関節拘縮の予防、褥瘡の予防、肩関節亜脱臼の予防、痙性の抑制などを図る。麻痺側の肩・手関節の良肢位保持は特に重要である。
ポイント
  • 脳卒中急性期リハの原則:神経症状増悪時は動作訓練を中止、起立性低血圧に配慮した段階的離床、早期からのポジショニング、装具を用いた歩行訓練の活用。
  • 急性期から早期にリハビリを開始することが機能予後の改善に重要であるが、安全性の確保が大前提である。
  • 高血圧は脳卒中の最大の危険因子であり、血圧管理は脳卒中の一次予防および再発予防に不可欠である。
  • 重要用語: 急性期リハビリテーション、段階的離床、ポジショニング、起立性低血圧、長下肢装具 を正確に理解しておくこと。
解説画像
鍼灸 第28回(2020) 問題73|脳卒中の急性期リハビリテーションについて正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第28回(2020) 問題73|脳卒中の急性期リハビリテーションについて正しいのはどれか。
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