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理由で解く 臨床医学各論

Q1028 血液・造血器疾患

出典:あマ指 第30回(2022) 問題52
問題
慢性骨髄性白血病について正しいのはどれか。
選択肢
1 脾臓は萎縮する。
2 10~20 歳代に多い。
3 白血球数は正常である。
4 急性転化を起こさせないことが重要である。
解答
正解4(急性転化を起こさせないことが重要である)
解説
✗ 1. 誤り
脾臓は萎縮する。
慢性骨髄性白血病(CML)では脾臓は著明に腫大する(脾腫)であり、萎縮ではない。白血病細胞の浸潤と髄外造血により脾臓が巨大化し、左季肋部痛や腹部膨満感を訴えることが多い。著明な脾腫はCMLの重要な身体所見である。
✗ 2. 誤り
10~20 歳代に多い。
慢性骨髄性白血病は40〜60歳代の中高年に多く、10〜20歳代に多い疾患ではない。若年者に多いのは急性リンパ性白血病(ALL)であり、小児急性白血病の約70%を占める。
✗ 3. 誤り
白血球数は正常である。
慢性骨髄性白血病では白血球数は著明に増加する(10万/μL以上になることも多い)。正常ではなく、むしろ著増が特徴であり、幼若な白血球から好中球まで各成熟段階の顆粒球が末梢血に出現する。
✓ 4. 正しい
急性転化を起こさせないことが重要である。
慢性骨髄性白血病では急性転化(ブラストクリーゼ、急性白血病への移行)を起こさせないことが治療上最も重要である。慢性期から移行期を経て急性転化すると予後が著しく悪化する。BCR-ABL融合遺伝子を標的とするイマチニブなどのチロシンキナーゼ阻害薬により慢性期の長期維持が可能になった。
ポイント
  • CMLの臨床経過:慢性期(3〜5年)→移行期→急性転化(予後不良)であり、急性転化の予防が治療の最大の目標である。
  • CMLの三大特徴:フィラデルフィア染色体(9番と22番の転座)陽性、著明な脾腫、白血球著増である。
  • 分子標的薬(イマチニブ等)の登場によりCMLの予後は大きく改善した。
  • 重要用語: 急性転化、ブラストクリーゼ、フィラデルフィア染色体、チロシンキナーゼ阻害薬 を正確に理解しておくこと。
解説画像
あマ指 第30回(2022) 問題52|慢性骨髄性白血病について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第30回(2022) 問題52|慢性骨髄性白血病について正しいのはどれか。
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