学習トップ理由で解く 臨床医学各論第10章 ▸ A. 赤血球疾患 / Q0997

理由で解く 臨床医学各論

Q0997 血液・造血器疾患

出典:あマ指 第23回(2015) 問題72
問題
「55 歳の女性。息切れ、動悸、めまいを主訴に来院した。45 歳で胃全摘手術の既往がある。血液検査では大球性正色素性貧血を認めた。」本疾患の原因はどれか。
選択肢
1 ビタミンA 欠乏
2 ビタミンB6 欠乏
3 ビタミンB1.2.欠乏
4 ビタミンK 欠乏
解答
正解3(ビタミンB12欠乏)
解説
✗ 1. 誤り
ビタミンA 欠乏
ビタミンA欠乏は夜盲症や皮膚粘膜障害の原因であり、貧血とは関連しない。脂溶性ビタミンであり造血に関与しない。
✗ 2. 誤り
ビタミンB6 欠乏
ビタミンB6欠乏は鉄芽球性貧血の原因となるが、胃全摘後の大球性貧血の原因ではない。ビタミンB6はヘム合成に関与する。
✓ 3. 正しい
ビタミンB1.2.欠乏
胃全摘手術により胃壁細胞から分泌される内因子が欠如し、回腸末端でのビタミンB12の吸収が障害される。その結果、大球性正色素性貧血(巨赤芽球性貧血)をきたす。胃全摘後の典型的な合併症である。
✗ 4. 誤り
ビタミンK 欠乏
ビタミンK欠乏は凝固因子(II、VII、IX、X因子)の産生低下による出血傾向の原因であり、貧血の直接的原因ではない。
ポイント
  • 胃全摘後はビタミンB12の吸収に必須の内因子が欠乏し、数年後に巨赤芽球性貧血を発症する。
  • ビタミンB12欠乏による貧血は大球性正色素性であり、ハンター舌炎や神経症状を伴う。
  • ビタミンB12は肝臓に数年分貯蔵されているため、胃全摘後すぐには発症せず数年後に顕在化する。
  • 重要用語: 内因子、ビタミンB12、巨赤芽球性貧血 を正確に理解しておくこと。
解説画像
あマ指 第23回(2015) 問題72|「55 歳の女性。息切れ、動悸、めまいを主訴に来院した。45 歳で胃全摘手術の既往がある。血液検査では大球性正色素性貧血を認めた。」本疾患の原因はどれか。 解説図
あマ指 第23回(2015) 問題72|「55 歳の女性。息切れ、動悸、めまいを主訴に来院した。45 歳で胃全摘手術の既往がある。血液検査では大球性正色素性貧血を認めた。」本疾患の原因はどれか。
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