学習トップ理由で解く 臨床医学各論第9章 ▸ B. 冠動脈疾患 / Q0950

理由で解く 臨床医学各論

Q0950 循環器疾患

出典:あマ指 第28回(2020) 問題67
問題
狭心症について正しいのはどれか。
選択肢
1 安静時には発症しない。
2 心筋梗塞には移行しない。
3 喫煙は危険因子である。
4 ニトログリセリンは無効である。
解答
正解3(喫煙は危険因子である。)
解説
✗ 1. 誤り
安静時には発症しない。
異型狭心症(冠攣縮性狭心症)は冠動脈の攣縮により安静時(特に夜間から明け方)に発症する。また、安静狭心症は冠動脈の95%以上の高度狭窄により安静時でも心筋虚血が生じる病態である。「安静時に発症しない」は誤りである。
✗ 2. 誤り
心筋梗塞には移行しない。
不安定狭心症は急性冠症候群に含まれ、心筋梗塞に移行するリスクが高い病態である。脂質性プラークの破裂と血栓形成が進行すれば冠動脈が完全閉塞し、心筋梗塞に至る。特に最初の狭心症出現後1ヵ月以内や、発作の頻度・強度が増している場合は危険が高い。
✓ 3. 正しい
喫煙は危険因子である。
喫煙は狭心症を含む虚血性心疾患の重要な危険因子である。喫煙により血管内皮が傷害され動脈硬化が促進されるほか、ニコチンによる冠動脈収縮、一酸化炭素による酸素運搬能の低下、血小板凝集の亢進による血栓形成の促進など、多面的に冠動脈疾患のリスクを高める。禁煙は最も効果的な予防策の一つである。
✗ 4. 誤り
ニトログリセリンは無効である。
ニトログリセリンは狭心症発作時の治療として最も重要な薬剤であり、舌下投与またはスプレー噴射で冠動脈を拡張し、静脈系を拡張させて心臓への前負荷を軽減することで速やかに症状を改善する。「無効」は心筋梗塞に対する記述であり、狭心症にはニトログリセリンは有効である。
ポイント
  • 虚血性心疾患の危険因子:加齢、高脂血症、高血圧、糖尿病、肥満、喫煙、ストレス、高尿酸血症などである。喫煙は最も修正可能な危険因子であり、禁煙の効果は大きい。
  • 狭心症に関する誤りやすい3つの記述を正す:安静時にも発症する(異型狭心症・安静狭心症)、心筋梗塞に移行しうる(不安定狭心症)、ニトログリセリンは有効である。
  • 冠動脈の狭窄度と症状の関係:75%以上で労作時胸痛、95%以上で安静時胸痛が出現する。
  • 重要用語: 喫煙, 危険因子, 動脈硬化, ニトログリセリン, 不安定狭心症 を正確に理解しておくこと。
解説画像
あマ指 第28回(2020) 問題67|狭心症について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第28回(2020) 問題67|狭心症について正しいのはどれか。
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