学習トップ理由で解く 臨床医学各論第9章 ▸ A. 心臓疾患 / Q0895

理由で解く 臨床医学各論

Q0895 循環器疾患

出典:鍼灸 第4回(1996) 問題81
問題
脳梗塞を起こしやすい不整脈はどれか。
選択肢
1 心房細動
2 心室細動
3 期外収縮
4 房室ブロック
解答
正解1(心房細動)
解説
✓ 1. 正しい
心房細動
心房細動では心房が規則正しい調律で収縮しなくなり、心房内の血液がうっ滞する。このうっ滞により左房内に血栓が形成されやすくなり、この血栓が剥がれて脳動脈に流れると脳梗塞(心原性脳塞栓症)を引き起こす。心房細動は脳梗塞の最も重要な原因不整脈であり、脳梗塞の合併は年間4〜5%で、心房細動のない人より頻度は約6倍高い。ワーファリンなどの抗凝固療法による予防が重要である。
✗ 2. 誤り
心室細動
心室細動は心室が無秩序に細動し、有効な心拍出ができなくなる致死性不整脈である。心停止状態に至り、直ちに除細動が必要となる。脳梗塞の直接的原因とはならず、むしろ全身への血流途絶による意識消失と死に至る状態である。
✗ 3. 誤り
期外収縮
期外収縮は正常心拍より早期に心房または心室が収縮する比較的良性の不整脈である。上室性期外収縮や心室性期外収縮として出現するが、単発性のものでは血栓形成リスクは低く、脳梗塞を起こしにくい。
✗ 4. 誤り
房室ブロック
房室ブロックは房室結節における刺激伝導障害により心房から心室への興奮伝導が遅延または途絶する徐脈性不整脈である。高度房室ブロックでは失神やめまいを生じるが、血栓形成や脳梗塞の直接的原因とはならない。
ポイント
  • 心房細動では心房内の血流うっ滞により血栓が形成され、心原性脳塞栓症の最大のリスク因子となる。
  • 持続性心房細動では脳梗塞予防のためワーファリンまたは抗血小板薬による抗凝固療法が必須である。
  • 心室細動は致死性不整脈、期外収縮は良性不整脈、房室ブロックは徐脈性不整脈であり、いずれも脳梗塞の直接原因とはならない。
  • 重要用語: 心房細動, 心原性脳塞栓症, 脳梗塞, 左房内血栓, 抗凝固療法 を正確に理解しておくこと。
解説画像
鍼灸 第4回(1996) 問題81|脳梗塞を起こしやすい不整脈はどれか。 解説図
鍼灸 第4回(1996) 問題81|脳梗塞を起こしやすい不整脈はどれか。
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