学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ I. その他の整形外科疾患 / Q0879

理由で解く 臨床医学各論

Q0879 整形外科疾患

出典:鍼灸 第22回(2014) 問題75
問題
症候群と神経との組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 肘部管症候群 ― 橈骨神経
2 手根管症候群 ― 正中神経
3 梨状筋症候群 ― 大腿神経
4 足根管症候群 ― 総腓骨神経
解答
正解2(手根管症候群 ―――― 正中神経)
解説
✗ 1. 誤り
肘部管症候群 ― 橈骨神経
肘部管症候群は肘関節内側の肘部管(尺骨神経溝)で尺骨神経が圧迫される絞扼性神経障害であり、橈骨神経ではない。 尺骨神経麻痺により環指・小指のしびれ、骨間筋萎縮、鷲手変形がみられ、フロマン徴候が陽性となる。
✓ 2. 正しい
手根管症候群 ― 正中神経
手根管症候群は手関節部の手根管内で正中神経が横手根靱帯の下で圧迫される絞扼性神経障害である。 正中神経領域(母指〜環指橈側)のしびれ・知覚障害、母指球筋の萎縮(猿手変形)、母指の対立運動障害が特徴的である。ファレンテストやティネル徴候で診断する。原因として妊娠・透析・甲状腺機能低下症・関節リウマチ・手の過度の使用がある。
✗ 3. 誤り
梨状筋症候群 ― 大腿神経
梨状筋症候群は殿部の梨状筋によって坐骨神経が圧迫される疾患であり、大腿神経ではない。 坐骨神経領域(殿部から大腿後面・下腿への放散痛)の症状が出現し、ボンネットテストで診断する。
✗ 4. 誤り
足根管症候群 ― 総腓骨神経
足根管症候群は足関節内果後方の足根管で脛骨神経(後脛骨神経)が圧迫される絞扼性神経障害であり、総腓骨神経ではない。 足底のしびれ・疼痛が特徴で、ティネル徴候が陽性となる。総腓骨神経は腓骨頭部で障害されると下垂足を呈する。
ポイント
  • 手根管症候群=正中神経、肘部管症候群=尺骨神経、梨状筋症候群=坐骨神経、足根管症候群=脛骨神経が正しい組合せである
  • 各症候群の圧迫部位・障害神経・主な症状をセットで整理して覚える
  • 選択肢1・3・4はいずれも障害神経が入れ替わった誤りであり、絞扼性神経障害の出題では頻出パターンである
  • 重要用語: 手根管症候群, 正中神経, 肘部管症候群, 尺骨神経, 絞扼性神経障害 を正確に理解しておくこと。
比較表
症候群 障害神経 圧迫部位 主な症状
手根管症候群 正中神経 手根管(横手根靱帯下) 母指〜環指橈側しびれ、猿手
肘部管症候群 尺骨神経 肘部管(尺骨神経溝) 環指・小指しびれ、鷲手
梨状筋症候群 坐骨神経 殿部(梨状筋下) 殿部〜下肢の放散痛
足根管症候群 脛骨神経 足根管(内果後方) 足底のしびれ・疼痛
解説画像
鍼灸 第22回(2014) 問題75|症候群と神経との組合せで正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第22回(2014) 問題75|症候群と神経との組合せで正しいのはどれか。
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