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理由で解く 臨床医学各論

Q0859 整形外科疾患

出典:あマ指 第30回(2022) 問題78
問題
「18歳の女子。バスケットボール中、ジャンプしたときに相手と接触してバランスを崩し、着地時に右下腿外旋、膝関節外反が強制され受傷した。」確定診断に必要な検査はどれか。
選択肢
1 CT 検査
2 MRI 検査
3 超音波検査
4 エックス線検査
解答
正解2(MRI 検査)
解説
✗ 1. 誤り
CT 検査
CT検査は骨折の詳細な評価(骨片の転位・関節面の評価)には優れるが、靭帯・半月板などの軟部組織の描出にはMRIが圧倒的に優れる。 前十字靭帯損傷の確定診断にCTは不十分であり、骨傷を伴う場合の骨折の精査や術前計画に用いることが多い。
✓ 2. 正しい
MRI 検査
MRI検査は前十字靭帯(ACL)損傷の確定診断に最も有用な画像検査である。 MRIは靭帯・半月板・軟骨・関節液などの軟部組織の描出に優れており、ACLの断裂の有無と程度、合併する半月板損傷や骨挫傷の評価が可能である。非侵襲的で放射線被曝がなく、感度・特異度ともに90%以上と高い。以前は関節鏡が確定診断のゴールドスタンダードであったが、現在ではMRIが第一選択となっている。
✗ 3. 誤り
超音波検査
超音波検査は軟部組織の評価にある程度有用であるが、膝関節内部の深部構造(ACL・半月板)の詳細な評価にはMRIの方が適している。 超音波検査はアキレス腱断裂や筋損傷など体表に近い軟部組織の評価に適しており、膝関節内の靭帯評価には限界がある。
✗ 4. 誤り
エックス線検査
エックス線検査は骨折の有無の確認には有用であるが、靭帯は描出できないためACL損傷の確定診断には不適切である。 ただし、骨折の除外や関節裂隙の評価のために初診時にまず行われることが多い。Segond骨折(脛骨外側の剥離骨折)が認められればACL損傷の合併を強く示唆する。
ポイント
  • 前十字靭帯損傷の確定診断にはMRI検査が最も有用であり、靭帯・半月板・軟骨の同時評価が可能である
  • エックス線は骨折除外に有用だが靭帯は描出できない。Segond骨折はACL損傷合併の間接的所見となる
  • CT検査は骨の詳細評価、超音波検査は体表近くの軟部組織評価に適し、それぞれ得意分野が異なる
  • 重要用語: MRI検査, 前十字靭帯損傷, 軟部組織描出, Segond骨折 を正確に理解しておくこと。
比較表
画像検査 得意な評価対象 ACL損傷の診断
MRI 靭帯・半月板・軟骨・骨挫傷 確定診断に最も有用
CT 骨折の詳細評価 不十分
エックス線 骨折の有無 靭帯は描出不可
超音波 体表近くの軟部組織 深部構造の評価に限界
解説画像
あマ指 第30回(2022) 問題78|「18歳の女子。バスケットボール中、ジャンプしたときに相手と接触してバランスを崩し、着地時に右下腿外旋、膝関節外反が強制され受傷した。」確定診断に必要な検査はどれか。 解説図
あマ指 第30回(2022) 問題78|「18歳の女子。バスケットボール中、ジャンプしたときに相手と接触してバランスを崩し、着地時に右下腿外旋、膝関節外反が強制され受傷した。」確定診断に必要な検査はどれか。
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