学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ H. 外傷 / Q0844

理由で解く 臨床医学各論

Q0844 整形外科疾患

出典:あマ指 第22回(2014) 問題66
問題
徒手検査と疾患との組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 アドソンテスト ― 変形性頚椎症
2 トムゼンテスト ― 先天性股関節脱臼
3 ラセーグテスト ― 腰椎椎間板ヘルニア
4 ジャクソンテスト ― 胸郭出口症候群
解答
正解3(ラセーグテスト ――― 腰椎椎間板ヘルニア)
解説
✗ 1. 誤り
アドソンテスト ― 変形性頚椎症
アドソンテストは胸郭出口症候群の検査法であり、変形性頸椎症の検査ではない。 頸部を患側に回旋・伸展させ深吸気させた際に橈骨動脈の拍動が減弱・消失すれば陽性とする。斜角筋により鎖骨下動脈が圧迫されることで生じる。変形性頸椎症にはスパーリングテストやジャクソンテストが用いられる。
✗ 2. 誤り
トムゼンテスト ― 先天性股関節脱臼
トムゼン(トムセン)テストは上腕骨外側上顆炎(テニス肘)の検査法であり、先天性股関節脱臼の検査ではない。 肘関節伸展・前腕回内位で手関節を背屈させ、検者が掌側に押し下げて外側上顆痛が誘発されれば陽性とする。先天性股関節脱臼にはオルトラニテスト・バーロウテストが用いられる。
✓ 3. 正しい
ラセーグテスト ― 腰椎椎間板ヘルニア
ラセーグテスト(下肢伸展挙上テスト/SLR)は腰椎椎間板ヘルニアの代表的な検査法である。 仰臥位で膝関節を伸展したまま検者が下肢を挙上すると坐骨神経が伸展され、その支配域に疼痛が誘発される。70度未満で疼痛が出現するものを陽性とし、L4/5・L5/S1レベルの椎間板ヘルニアの診断に有用である。腰椎椎間板ヘルニアの2大症状は腰痛と下肢痛であり、SLRテストによる下肢痛の再現は重要な診断的価値がある。
✗ 4. 誤り
ジャクソンテスト ― 胸郭出口症候群
ジャクソンテストは頸椎の神経根障害(変形性頸椎症等)の検査法であり、胸郭出口症候群の検査ではない。 頭部を過伸展させ前額部を下方へ押さえ、患側上肢に放散痛を生じれば陽性とする。椎間孔が狭小化して神経根が圧迫されることで症状が再現される。胸郭出口症候群にはアドソンテスト・エデンテスト・ライトテスト(モーリーテスト)が用いられる。
ポイント
  • ラセーグテスト(SLR)は腰椎椎間板ヘルニアの代表的検査法で、70度未満での下肢痛誘発が陽性である
  • アドソンテストは胸郭出口症候群、ジャクソンテストは頸椎神経根障害の検査であり、選択肢1と4は疾患名が入れ替わっている
  • トムセンテストはテニス肘(外側上顆炎)の検査であり、股関節の検査ではない
  • 重要用語: ラセーグテスト, アドソンテスト, ジャクソンテスト, マクマレーテスト を正確に理解しておくこと。
比較表
徒手検査 対象疾患 検査手技の要点
ラセーグテスト(SLR) 腰椎椎間板ヘルニア 下肢伸展挙上で坐骨神経痛の誘発
スパーリングテスト 変形性頸椎症 頭部を患側に倒し過伸展・圧迫
ジャクソンテスト 頸椎神経根障害 頭部過伸展で患側上肢に放散痛
アドソンテスト 胸郭出口症候群 頸部回旋・伸展で橈骨動脈拍動減弱
トムセンテスト テニス肘(外側上顆炎) 手関節背屈に抵抗を加え外側上顆痛
マクマレーテスト 半月板損傷 膝屈曲・回旋でクリック音
ラックマンテスト 前十字靭帯損傷 膝軽度屈曲で脛骨前方引き出し
解説画像
あマ指 第22回(2014) 問題66|徒手検査と疾患との組合せで正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第22回(2014) 問題66|徒手検査と疾患との組合せで正しいのはどれか。
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