学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ H. 外傷 / Q0827

理由で解く 臨床医学各論

Q0827 整形外科疾患

出典:鍼灸 第8回(2000) 問題84
問題
膝関節のスポーツ外傷で誤っている組合せはどれか。
選択肢
1 前十字靱帯損傷 ― ラックマンテスト
2 内側側副靱帯損傷 ― 外反動揺性
3 外側側副靱帯損傷 ― 引き出し症状
4 半月板損傷 ― マクマレーテスト
解答
正解3(外側側副靱帯損傷 ― 引き出し症状)
解説
✗ 1.
前十字靱帯損傷 ― ラックマンテスト
✗ 正しい。前十字靱帯(ACL)損傷ではラックマンテストが最も感度の高い検査法である。膝軽度屈曲位(20〜30度)で脛骨を前方に引き出し、脛骨の過度な前方移動を評価する。前方引き出しテスト(膝90度屈曲位で実施)も陽性となるが、ラックマンテストの方が感度が高い。
✗ 2.
内側側副靱帯損傷 ― 外反動揺性
✗ 正しい。内側側副靱帯(MCL)損傷では外反ストレステスト(外反動揺性テスト)が陽性となる。膝伸展位または軽度屈曲位で膝に外反ストレスを加えると内側の関節裂隙が開大する所見で、MCL損傷の重要な診断所見である。
✓ 3. 誤り
外側側副靱帯損傷 ― 引き出し症状
引き出し症状(前方引き出しテスト・後方引き出しテスト)は十字靱帯損傷の検査であり、外側側副靱帯(LCL)損傷の検査ではない。LCL損傷では内反ストレステスト(内反動揺性テスト)が陽性となり、膝に内反ストレスを加えると外側の関節裂隙が開大する。
✗ 4.
半月板損傷 ― マクマレーテスト
✗ 正しい。マクマレーテストは半月板損傷の代表的な徒手検査法である。膝の屈伸に内旋・外旋を組み合わせて半月板の嵌頓を誘発し、クリック音や疼痛の出現で損傷を診断する。ロッキング(嵌頓症状)とともに半月板損傷の重要な診断所見である。
ポイント
  • 前十字靱帯損傷にはラックマンテスト・前方引き出しテスト、側副靱帯損傷には内反・外反ストレステストが対応する
  • 内側側副靱帯は外反ストレスで、外側側副靱帯は内反ストレスで評価するという対応関係を正確に覚える
  • 半月板損傷ではマクマレーテスト・アプレーテストで評価し、ロッキングが特徴的症状である
  • 重要用語: ラックマンテスト、外反ストレステスト、マクマレーテスト を正確に理解しておくこと。
比較表
膝関節損傷 検査法 陽性所見
前十字靱帯損傷 ラックマンテスト、前方引き出しテスト 脛骨の過度な前方移動
後十字靱帯損傷 後方引き出しテスト 脛骨の過度な後方移動
内側側副靱帯損傷 外反ストレステスト 内側関節裂隙の開大
外側側副靱帯損傷 内反ストレステスト 外側関節裂隙の開大
半月板損傷 マクマレーテスト、アプレーテスト クリック音・疼痛・ロッキング
解説画像
鍼灸 第8回(2000) 問題84|膝関節のスポーツ外傷で誤っている組合せはどれか。 解説図
鍼灸 第8回(2000) 問題84|膝関節のスポーツ外傷で誤っている組合せはどれか。
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