学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ J. 神経痛 / Q1222

理由で解く 臨床医学各論

Q1222 神経疾患

出典:鍼灸 第8回(2000) 問題83
問題
痛みの治療を目的としない神経ブロックはどれか。
選択肢
1 三叉神経ブロック
2 顔面神経ブロック
3 大後頭神経ブロック
4 肩甲上神経ブロック
解答
正解2(顔面神経ブロック)
解説
✗ 1.
三叉神経ブロック
✗ 正しい。三叉神経は顔面の知覚を支配する神経であり、三叉神経ブロックは三叉神経痛の疼痛治療を目的として行われる。 テグレトールによる薬物療法が無効な場合の治療選択肢である。 三叉神経は第V脳神経であり、顔面の温痛覚・触覚を広く支配する知覚神経である。
✓ 2. 誤り
顔面神経ブロック
顔面神経は主に運動神経(表情筋の支配)であり、顔面神経ブロックは痛みの治療を目的としない。 顔面神経ブロックは片側顔面けいれん(痙攣)の治療など、運動神経の異常興奮を抑制する目的で行われる。 ボツリヌス毒素注射も同様の目的で使用される。知覚神経ではないため、痛みの治療には適応がない。
✗ 3.
大後頭神経ブロック
✗ 正しい。大後頭神経ブロックは後頭部の頭痛や後頭神経痛の疼痛治療を目的として行われる。 大後頭神経は第2頸神経の後枝であり、後頭部の知覚を支配する。 テグレトール(カルバマゼピン)の内服併用も行われることがある。
✗ 4.
肩甲上神経ブロック
✗ 正しい。肩甲上神経ブロックは五十肩(肩関節周囲炎)などの肩関節周囲の疼痛治療を目的として行われる。 肩甲上神経は肩関節の知覚の約70%を支配する。 ブロックにより除痛とともに可動域の改善が期待される。
ポイント
  • 顔面神経は主に運動神経であるため、そのブロックは痛みの治療ではなく顔面けいれんの制御などを目的とする。
  • 痛みの治療を目的とする神経ブロックは知覚神経(三叉神経・大後頭神経・肩甲上神経など)に対して行う。
  • 神経ブロックの目的は対象神経が「知覚神経」か「運動神経」かで大きく異なる点を整理する。
  • 重要用語: 顔面神経, 運動神経, 片側顔面けいれん, 三叉神経ブロック, 知覚神経 を正確に理解しておくこと。
比較表
神経ブロック 対象神経の種類 主な目的 対象疾患
三叉神経ブロック 知覚神経 疼痛治療 三叉神経痛
顔面神経ブロック 運動神経 けいれん制御 片側顔面けいれん
大後頭神経ブロック 知覚神経 疼痛治療 後頭神経痛
肩甲上神経ブロック 混合神経 疼痛治療 五十肩
解説画像
鍼灸 第8回(2000) 問題83|痛みの治療を目的としない神経ブロックはどれか。 解説図
鍼灸 第8回(2000) 問題83|痛みの治療を目的としない神経ブロックはどれか。
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