学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ J. 神経痛 / Q1223

理由で解く 臨床医学各論

Q1223 神経疾患

出典:鍼灸 第16回(2008) 問題81
問題
血行障害の治療に用いる神経ブロックはどれか。
選択肢
1 三叉神経ブロック
2 星状神経節ブロック
3 肋間神経ブロック
4 坐骨神経ブロック
解答
正解2(星状神経節ブロック)
解説
✗ 1. 誤り
三叉神経ブロック
三叉神経ブロックは三叉神経痛など顔面の疼痛治療を目的として行われるものであり、血行障害の治療には用いない。 三叉神経は顔面の知覚を支配する感覚神経である。 交感神経を遮断するものではないため、血管拡張作用はない。
✓ 2. 正しい
星状神経節ブロック
星状神経節ブロックは頸部交感神経節をブロック(交感神経遮断)することで頭頸部・上肢の血管拡張をもたらし、血行障害の治療に用いられる。 交感神経は血管収縮に関与しており、その遮断により血管が拡張して末梢の血流が改善する。レイノー病やバージャー病など末梢血行障害の改善に有効である。 星状神経節ブロックは血行改善のほか、顔面神経麻痺・帯状疱疹後神経痛・CRPS・突発性難聴にも適応がある。
✗ 3. 誤り
肋間神経ブロック
肋間神経ブロックは肋間神経痛や帯状疱疹後神経痛の疼痛治療を目的として行われるものであり、血行障害の治療には用いない。 肋間神経は知覚神経であり交感神経遮断の効果はない。 帯状疱疹による半帯状の放散痛に対して有効な神経ブロックである。
✗ 4. 誤り
坐骨神経ブロック
坐骨神経ブロックは坐骨神経痛の疼痛緩和を目的として行われるものであり、血行障害の治療には用いない。 坐骨神経は混合神経であるが、交感神経遮断の効果はない。 坐骨神経痛には硬膜外ブロックも併用されることが多い。
ポイント
  • 星状神経節ブロックは交感神経遮断による血管拡張効果があり、末梢血行障害の治療に有効である。
  • 星状神経節ブロックの作用は「交感神経遮断→血管拡張→血流改善」であり、血行障害と疼痛の両方に効果がある。
  • 血行障害の治療に用いるのは交感神経節のブロック(星状神経節・腰部交感神経節)であり、末梢の知覚神経ブロックでは血行改善は得られない。
  • 重要用語: 星状神経節ブロック, 交感神経遮断, 血管拡張, 末梢血行障害, レイノー病 を正確に理解しておくこと。
比較表
神経ブロック 交感神経遮断 血行障害への適応 主な目的
星状神経節ブロック あり 適応あり 血行改善・疼痛緩和
三叉神経ブロック なし 適応なし 顔面の疼痛治療
肋間神経ブロック なし 適応なし 肋間神経痛の疼痛治療
坐骨神経ブロック なし 適応なし 坐骨神経痛の疼痛治療
腰部交感神経節ブロック あり 適応あり 下肢の血行改善
解説画像
鍼灸 第16回(2008) 問題81|血行障害の治療に用いる神経ブロックはどれか。 解説図
鍼灸 第16回(2008) 問題81|血行障害の治療に用いる神経ブロックはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手