学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ J. 神経痛 / Q1224

理由で解く 臨床医学各論

Q1224 神経疾患

出典:鍼灸 第17回(2009) 問題83
問題
特発性三叉神経痛で正しい記述はどれか。
選択肢
1 若年者に多い。
2 一日中シクシク痛む。
3 疹痛を誘発する部位がある。
4 内服薬は無効である。
解答
正解3(疹痛を誘発する部位がある。)
解説
✗ 1. 誤り
若年者に多い。
特発性三叉神経痛は40歳以降に発症し、男女比1:1.5〜2とやや女性に多い。中高年に多く、若年者に多いのは誤り。 約70%は走行異常血管や動脈硬化性血管による三叉神経根の圧迫が原因とされ、加齢に伴う血管変化が関与するため中高年に好発する。
✗ 2. 誤り
一日中シクシク痛む。
痛みは電撃様の発作性激痛(数秒間)で、一日中シクシク持続する痛みではない。針で刺すような電撃痛が繰り返し生じる。 発作間欠期は完全に無痛であり、持続痛を呈する場合は症候性三叉神経痛(腫瘍・多発性硬化症など)を考慮する必要がある。
✓ 3. 正しい
疹痛を誘発する部位がある。
疼痛を誘発する部位(トリガーゾーン)がある。洗顔・髭剃り・咀嚼などの動作時に特定の部位への刺激で電撃痛が誘発される。 患者はこれらの動作を避けるようになり、食事ができず栄養障害をきたすこともある。 トリガーゾーンの存在は特発性三叉神経痛の重要な特徴であり、診断の手がかりとなる。
✗ 4. 誤り
内服薬は無効である。
テグレトール(カルバマゼピン)などの抗てんかん薬が有効であり、内服薬無効は誤り。 薬物療法が第一選択であり、カルバマゼピンは三叉神経痛に対して約70〜80%の有効率を示す。 薬物抵抗性の場合は三叉神経節ブロックや微小血管減圧術(ジャネッタ手術)が検討される。
ポイント
  • 特発性三叉神経痛では疼痛を誘発する部位(トリガーゾーン)があり、洗顔・咀嚼・髭剃りなどで電撃痛が誘発される。
  • 電撃様の発作性激痛が特徴で、持続痛ではない。持続痛の場合は症候性を疑う。
  • テグレトール(カルバマゼピン)が第一選択薬であり、薬物抵抗性の場合は三叉神経節ブロックや微小血管減圧術(ジャネッタ手術)を検討する。
  • 重要用語: 三叉神経痛, トリガーゾーン, 電撃痛, テグレトール, ジャネッタ手術 を正確に理解しておくこと。
比較表
特発性三叉神経痛の特徴 正誤 正しい内容
若年者に多い × 40歳以降の中高年に好発
一日中シクシク痛む × 電撃様の発作性激痛(数秒間)
疼痛を誘発する部位がある トリガーゾーンへの刺激で誘発
内服薬は無効である × テグレトール(カルバマゼピン)が有効
解説画像
鍼灸 第17回(2009) 問題83|特発性三叉神経痛で正しい記述はどれか。 解説図
鍼灸 第17回(2009) 問題83|特発性三叉神経痛で正しい記述はどれか。
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