学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ J. 神経痛 / Q1225

理由で解く 臨床医学各論

Q1225 神経疾患

出典:鍼灸 第18回(2010) 問題83
問題
硬膜外ブロックがよい適応である神経痛はどれか。
選択肢
1 三叉神経痛
2 舌咽神経痛
3 後頭神経痛
4 坐骨神経痛
解答
正解4(坐骨神経痛)
解説
✗ 1. 誤り
三叉神経痛
三叉神経痛は脳神経(第V脳神経)の痛みであり、硬膜外ブロックの適応ではない。 三叉神経痛にはテグレトール(カルバマゼピン)による薬物療法や三叉神経節ブロック、微小血管減圧術が行われる。 脳神経由来の痛みには脊髄レベルでのブロックは効果がない。
✗ 2. 誤り
舌咽神経痛
舌咽神経痛は脳神経(第IX脳神経)の痛みであり、硬膜外ブロックの適応ではない。 舌咽神経痛には薬物療法(カルバマゼピンなど)や舌咽神経ブロックが行われる。 嚥下時に咽頭や耳の奥に電撃様の痛みが出現するのが特徴である。
✗ 3. 誤り
後頭神経痛
後頭神経痛には大後頭神経ブロックが第一選択であり、硬膜外ブロックは通常第一選択とはならない。 大後頭神経は第2頸神経の後枝であり、直接的なブロックが有効である。 テグレトール(カルバマゼピン)の内服も治療に用いられる。
✓ 4. 正しい
坐骨神経痛
坐骨神経痛は腰椎レベルの神経根障害(腰椎椎間板ヘルニアなど)が原因であることが多く、腰部硬膜外ブロックがよい適応である。 硬膜外ブロックは脊椎硬膜外腔に局所麻酔薬を注入して脊髄神経を遮断する方法であり、坐骨神経の走行する腰仙部レベルで効果的に疼痛を緩和できる。 保存療法の一環として薬物療法や理学療法とともに行われる。原因の80%は腰椎椎間板ヘルニア(L4/L5最多)である。
ポイント
  • 硬膜外ブロックは脊髄神経に由来する神経痛(坐骨神経痛など)に良い適応がある。
  • 脳神経(三叉神経・舌咽神経)の痛みには硬膜外ブロックではなく、それぞれの神経に対するブロックが適応となる。
  • 坐骨神経痛の原因の80%は腰椎椎間板ヘルニア(L4/L5最多)であり、ラセーグ徴候が特徴的所見である。
  • 重要用語: 硬膜外ブロック, 坐骨神経痛, 腰椎椎間板ヘルニア, 脊髄神経 を正確に理解しておくこと。
比較表
神経痛 神経の種類 硬膜外ブロック 適切な治療法
三叉神経痛 脳神経(第V) 不適応 テグレトール、三叉神経節ブロック、ジャネッタ手術
舌咽神経痛 脳神経(第IX) 不適応 カルバマゼピン、舌咽神経ブロック
後頭神経痛 脊髄神経(C2後枝) 第一選択ではない 大後頭神経ブロック、テグレトール
坐骨神経痛 脊髄神経(腰仙部) 良い適応 硬膜外ブロック、仙骨部ブロック
解説画像
鍼灸 第18回(2010) 問題83|硬膜外ブロックがよい適応である神経痛はどれか。 解説図
鍼灸 第18回(2010) 問題83|硬膜外ブロックがよい適応である神経痛はどれか。
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