学習トップ理由で解く 臨床医学各論第13章 ▸ G. 耳鼻科疾患 / Q1451

理由で解く 臨床医学各論

Q1451 その他の領域

出典:鍼灸 第18回(2010) 問題82
問題
慢性副鼻腔炎に関して正しい記述はどれか。
選択肢
1 ウイルス感染が多い。
2 水様性鼻汁が特徴である。
3 エックス線検査が有用である。
4 内視鏡下手術の適応ではない。
解答
正解3(エックス線検査が有用である。)
解説
✗ 1. 誤り
ウイルス感染が多い。
慢性副鼻腔炎の原因は細菌感染が主体であり、ウイルス感染が多いのは急性副鼻腔炎(急性鼻炎・上気道炎に続発するもの)である。慢性副鼻腔炎では副鼻腔粘膜に浮腫や線維化による肥厚が生じ、副鼻腔自然口を介した自然治癒過程の障害と炎症の慢性化が起きている。
✗ 2. 誤り
水様性鼻汁が特徴である。
慢性副鼻腔炎の鼻汁は粘膿性であり、水様性ではない。水様性鼻汁はアレルギー性鼻炎の三主徴(くしゃみ・水様性鼻汁・鼻閉)の一つであり、慢性副鼻腔炎とは鼻汁の性状が明確に異なる。鼻汁の性状は両疾患の鑑別に重要な所見である。
✓ 3. 正しい
エックス線検査が有用である。
慢性副鼻腔炎の診断にはX線検査所見が有用であり、副鼻腔(上顎洞、篩骨洞、蝶形骨洞、前頭洞)の混濁や液面形成(ニボー)がみられる。CT検査はさらに詳細な評価に用いられる。鼻内所見としては粘膜の腫脹と色調の変化、中鼻道への分泌物貯留が確認される。
✗ 4. 誤り
内視鏡下手術の適応ではない。
薬物療法で改善しない慢性副鼻腔炎に対しては、内視鏡下鼻内手術が行われる。副鼻腔の粘膜を保存しながらより生理的な状態での治癒を目指すもので、従来の手術に比べ患者の負担は大幅に軽減されている。
ポイント
  • 慢性副鼻腔炎の診断にはX線検査やCT検査が有用であり、副鼻腔の混濁や液面形成が特徴的所見である。
  • 鼻汁は粘膿性であり、水様性鼻汁(アレルギー性鼻炎)との鑑別が重要である。
  • 原因は細菌感染の慢性化であり、ウイルス感染は急性副鼻腔炎で多い。内視鏡下手術は薬物療法無効例の適応となる。
  • 重要用語: 慢性副鼻腔炎、粘膿性鼻汁、X線検査、内視鏡下鼻内手術 を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 慢性副鼻腔炎 アレルギー性鼻炎
原因 細菌感染の慢性化 I型アレルギー(IgE)
鼻汁の性状 粘膿性 水様性
主な症状 鼻漏、鼻閉、嗅覚障害、頭重感 くしゃみ、鼻汁、鼻閉
診断 X線検査、CT検査 鼻汁好酸球検査、IgE
解説画像
鍼灸 第18回(2010) 問題82|慢性副鼻腔炎に関して正しい記述はどれか。 解説図
鍼灸 第18回(2010) 問題82|慢性副鼻腔炎に関して正しい記述はどれか。
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