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理由で解く 臨床医学各論

Q0790 整形外科疾患

出典:あマ指 第13回(2005) 問題82
問題
腰部脊柱管狭窄症について適切でない記述はどれか。
選択肢
1 高齢者に多い。
2 間欠跛行が特徴である。
3 下肢症状は両側に認めることが多い。
4 足背動脈の拍動は消失する。
解答
正解4(足背動脈の拍動は消失する。)
解説
✗ 1.
高齢者に多い。
✗ 正しい。腰部脊柱管狭窄症は加齢に伴う椎体や椎間関節の変性、黄色靭帯の肥厚などにより脊柱管が狭窄する疾患であり、高齢者に多い。60歳以上で有病率が急増し、高齢社会において頻度の高い疾患である。
✗ 2.
間欠跛行が特徴である。
✗ 正しい。間欠跛行(神経性間欠跛行)は腰部脊柱管狭窄症の最も特徴的な症状である。歩行により下肢の痛みやしびれが増強し、休息(特に前屈位)で軽減するのが特徴である。自転車走行では前屈位のため症状が出にくいという点が神経性間欠跛行の特徴的な所見である。
✗ 3.
下肢症状は両側に認めることが多い。
✗ 正しい。脊柱管の狭窄は中心部で起こることが多く、馬尾神経が圧迫されるため、両側の下肢に症状(痛み、しびれ、脱力)が出現することが多い。会陰部の感覚障害や膀胱直腸障害を伴うこともある(馬尾症候群)。
✓ 4. 誤り
足背動脈の拍動は消失する。
腰部脊柱管狭窄症は神経の圧迫による疾患であり、動脈の血流は障害されないため足背動脈の拍動は正常に保たれる。足背動脈拍動の消失・減弱は閉塞性動脈硬化症(ASO)でみられる所見であり、腰部脊柱管狭窄症とASOの鑑別に重要な所見である。
ポイント
  • 間欠跛行の鑑別:神経性(腰部脊柱管狭窄症)と血管性(ASO)がある。足背動脈の拍動が保たれていれば神経性、消失・減弱していれば血管性と鑑別できる。
  • 神経性間欠跛行は前屈位で改善、血管性間欠跛行は立位安静で改善するという違いがある。
  • 重要用語: 腰部脊柱管狭窄症, 神経性間欠跛行, 足背動脈, 閉塞性動脈硬化症, 馬尾症候群 を正確に理解しておくこと。
比較表
鑑別点 神経性間欠跛行(脊柱管狭窄症) 血管性間欠跛行(ASO)
足背動脈拍動 正常 消失・減弱
改善姿勢 前屈位 立位安静
自転車走行 症状出にくい 症状出る
ABI 正常 低下
好発年齢 高齢者 高齢者
解説画像
あマ指 第13回(2005) 問題82|腰部脊柱管狭窄症について適切でない記述はどれか。 解説図
あマ指 第13回(2005) 問題82|腰部脊柱管狭窄症について適切でない記述はどれか。
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