学習トップ理由で解く 臨床医学各論第9章 ▸ D. 血圧異常 / Q0963

理由で解く 臨床医学各論

Q0963 循環器疾患

出典:あマ指 第13回(2005) 問題83
問題
血圧が高くなる原因として誤っているのはどれか。
選択肢
1 動脈硬化
2 大動脈性伸展性増加
3 血液量増加
4 血液粘性増加
解答
正解2(大動脈性伸展性増加)
解説
✗ 1.
動脈硬化
✗ 正しい。動脈硬化により血管壁の弾性が失われ、血管内腔が狭窄すると末梢血管抵抗が増加し、血圧が上昇する。動脈硬化は高血圧の重要な原因であり、高血圧自体が動脈硬化を促進するという悪循環を形成する。
✓ 2. 誤り
大動脈性伸展性増加
大動脈の伸展性が増加するということは血管壁が柔軟になることを意味し、心臓が拍出した血液を弾性的に受け止める能力が高まるため、血圧は低下する方向に作用する。血圧を上昇させるのは大動脈の伸展性の「低下」(硬化)であり、「増加」ではない。動脈硬化では大動脈の伸展性が低下し、収縮期血圧が上昇する。
✗ 3.
血液量増加
✗ 正しい。血液量(循環血液量)の増加は心臓への静脈還流量を増加させ、心拍出量の増加につながるため血圧が上昇する。腎不全による体液貯留や、原発性アルドステロン症によるナトリウム・水分貯留は血液量増加を介して血圧を上昇させる。
✗ 4.
血液粘性増加
✗ 正しい。血液粘性(粘稠度)の増加は血液の流れに対する抵抗を増大させ、末梢血管抵抗が上昇するため血圧が上昇する。多血症や脱水などが血液粘性の増加の原因となる。
ポイント
  • 血圧=心拍出量×末梢血管抵抗であり、いずれかの増加が血圧上昇の原因となる。大動脈の伸展性増加は血管の柔軟性向上であり、血圧上昇ではなく低下に作用する。
  • 高齢者の収縮期高血圧は動脈硬化による大動脈伸展性の低下が主因であり、脈圧(収縮期血圧と拡張期血圧の差)の増大がみられる。
  • 血圧上昇の要因を整理すると、動脈硬化(血管抵抗増加)、血液量増加(心拍出量増加)、血液粘性増加(血管抵抗増加)がある。
  • 重要用語: 血圧, 心拍出量, 末梢血管抵抗, 動脈硬化, 大動脈伸展性 を正確に理解しておくこと。
解説画像
あマ指 第13回(2005) 問題83|血圧が高くなる原因として誤っているのはどれか。 解説図
あマ指 第13回(2005) 問題83|血圧が高くなる原因として誤っているのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手