学習トップ理由で解く 臨床医学各論第9章 ▸ D. 血圧異常 / Q0964

理由で解く 臨床医学各論

Q0964 循環器疾患

出典:あマ指 第1回(1993) 問題81
問題
高血圧で誤っているのはどれか。
選択肢
1 本態性と症候性とがある。
2 非遺伝性である。
3 食塩摂取により悪化する。
4 動脈硬化を増悪する。
解答
正解2(非遺伝性である。)
解説
✗ 1.
本態性と症候性とがある。
✗ 正しい。高血圧は原因不明の本態性高血圧(高血圧の約90〜95%)と、原因疾患が明らかな二次性(症候性)高血圧に分類される。二次性高血圧の原因には腎疾患(慢性糸球体腎炎、糖尿病性腎症)、内分泌疾患(原発性アルドステロン症、クッシング症候群、褐色細胞腫)、血管病変(大動脈縮窄症)などがある。
✓ 2. 誤り
非遺伝性である。
本態性高血圧には遺伝的素因が関与しており、「非遺伝性」は誤りである。遺伝的要因の関与は30〜60%程度とされ、両親とも高血圧であれば子供が高血圧になる確率は約50%とされている。本態性高血圧は遺伝的素因に環境因子(食塩過剰摂取、肥満、ストレスなど)が加わって発症する多因子疾患である。
✗ 3.
食塩摂取により悪化する。
✗ 正しい。食塩(ナトリウム)の過剰摂取は体内の水分貯留を促進し循環血液量を増加させるため、血圧が上昇する。高血圧の治療では塩分制限(1日7g以下)が重要な生活指導項目であり、食塩摂取は高血圧を悪化させる主要な因子である。
✗ 4.
動脈硬化を増悪する。
✗ 正しい。高血圧は血管壁への持続的な圧負荷により全身の細動脈硬化や大血管の粥状動脈硬化を促進・増悪させる主要な危険因子である。高血圧は脳出血、脳梗塞、虚血性心疾患などの心血管系疾患のリスクを高める。
ポイント
  • 本態性高血圧は遺伝的素因+環境因子の多因子疾患であり、「非遺伝性」は誤り。遺伝的要因の関与は30〜60%。
  • 高血圧の治療:塩分制限(1日7g以下)、適正体重維持(BMI 22目標)、禁煙、適度な運動、薬物療法(利尿薬、ACE阻害薬、Ca拮抗薬、β遮断薬、ARB)。
  • 重要用語: 本態性高血圧, 遺伝的素因, 二次性高血圧, 食塩制限, 動脈硬化 を正確に理解しておくこと。
比較表
分類 頻度 原因 特徴
本態性高血圧 90〜95% 遺伝的素因+環境因子 多因子疾患、遺伝関与30〜60%
二次性高血圧(腎性) 二次性の中で最多 慢性糸球体腎炎、糖尿病性腎症 腎機能障害に伴う
二次性高血圧(内分泌性) 原発性アルドステロン症、クッシング症候群、褐色細胞腫 ホルモン異常による
二次性高血圧(血管性) 大動脈縮窄症 血管病変による
解説画像
あマ指 第1回(1993) 問題81|高血圧で誤っているのはどれか。 解説図
あマ指 第1回(1993) 問題81|高血圧で誤っているのはどれか。
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