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理由で解く 臨床医学各論

Q0789 整形外科疾患

出典:あマ指 第17回(2009) 問題75
問題
「50歳の男性。1か月前から右上腕と手背の橈側にしびれ感と痛みがある。右上肢に脱力感があり肩も挙上しにくい。近医にての診断を受けた。」この症例について誤っているのはどれか。
選択肢
1 男性に多い。
2 椎間板変性を基盤とする。
3 病変は上位頸椎にある。
4 進行すると痙性麻痺を起こす。
解答
正解3(病変は上位頸椎にある。)
解説
✗ 1.
男性に多い。
✗ 正しい。頸椎症は中年以降の男性に多い疾患である。 加齢に伴う椎間板の変性・退行変化が基盤にあり、50代男性に好発する。
✗ 2.
椎間板変性を基盤とする。
✗ 正しい。頸椎症は加齢に伴う椎間板の変性・退行変化を基盤として発症する。 椎間板の変性により椎間腔の狭小化・骨棘形成が生じ、椎間孔の狭窄や脊柱管の狭窄をきたす。
✓ 3. 誤り
病変は上位頸椎にある。
頸椎症性神経根症の病変は上位頸椎ではなく中下位頸椎(C5/6やC6/7など)にある。 本症例のC5-C6神経根症状(上腕と手背橈側のしびれ・痛み、肩挙上困難)は中下位頸椎の椎間孔狭窄による神経根圧迫で生じる。上位頸椎(C1-C2)では後頭部痛や頸部回旋制限が主症状となり、上肢の神経根症状は生じにくい。
✗ 4.
進行すると痙性麻痺を起こす。
✗ 正しい。頸椎症が進行して脊髄を圧迫すると頸椎症性脊髄症となり、錐体路障害による痙性麻痺をきたす。 下肢の腱反射亢進、病的反射陽性、痙性歩行などの上位運動ニューロン徴候が出現する。
ポイント
  • 頸椎症性神経根症は中下位頸椎(C5/6やC6/7)の椎間板変性を基盤とし、中年以降の男性に多い
  • 病変は上位頸椎ではなく中下位頸椎にあり、上肢の神経根症状(しびれ・放散痛・脱力)を呈する
  • 進行して脊髄を圧迫すると頸椎症性脊髄症となり、下肢の痙性麻痺が出現しうる
  • 重要用語: 頸椎症性神経根症, 中下位頸椎, C5/6, C6/7, 椎間板変性, 痙性麻痺 を正確に理解しておくこと。
比較表
病型 病変部位 主な症状 病態
頸椎症性神経根症 中下位頸椎(C5/6, C6/7) 上肢の放散痛・しびれ・脱力 椎間孔狭窄による神経根圧迫
頸椎症性脊髄症 中下位頸椎の脊柱管 四肢の痙性麻痺・巧緻運動障害 脊柱管狭窄による脊髄圧迫
解説画像
あマ指 第17回(2009) 問題75|「50歳の男性。1か月前から右上腕と手背の橈側にしびれ感と痛みがある。右上肢に脱力感があり肩も挙上しにくい。近医にての診断を受けた。」この症例について誤っているのはどれか。 解説図
あマ指 第17回(2009) 問題75|「50歳の男性。1か月前から右上腕と手背の橈側にしびれ感と痛みがある。右上肢に脱力感があり肩も挙上しにくい。近医にての診断を受けた。」この症例について誤っているのはどれか。
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