学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ E. 形態異常 / Q0716

理由で解く 臨床医学各論

Q0716 整形外科疾患

出典:あマ指 第13回(2005) 問題81
問題
変形性股関節症について正しい記述はどれか。
選択肢
1 我が国では二次性が多い。
2 エックス線像で骨萎縮が強い。
3 ジョギングを勧める。
4 杖は患側に持たせる。
解答
正解1(我が国では二次性が多い)
解説
✓ 1. 正しい
我が国では二次性が多い。
日本では変形性股関節症の約80%が先天性股関節脱臼や臼蓋形成不全に続発する二次性であり、一次性は約15%にすぎない。欧米では一次性が多数を占める点と対照的である。日本では先天性股関節脱臼が女児に多いため、二次性変形性股関節症も女性に圧倒的に多い。
✗ 2. 誤り
エックス線像で骨萎縮が強い。
変形性股関節症のX線像では関節裂隙の狭小化、軟骨下骨の硬化像、骨棘形成、骨嚢胞が特徴的であり、骨萎縮ではなく骨硬化が著明である。骨萎縮がみられるのは関節リウマチ(傍関節性骨萎縮)や骨粗鬆症であり、鑑別の要点となる。
✗ 3. 誤り
ジョギングを勧める。
ジョギングは股関節への衝撃が大きく関節軟骨の負担を増大させるため推奨されない。変形性股関節症では荷重軽減が重要であり、水泳・水中歩行・自転車など関節負荷の少ない運動が推奨される。体重減量も有効である。
✗ 4. 誤り
杖は患側に持たせる。
杖は健側(正常側)の手に持たせる。健側で杖を使用することで患側股関節への荷重が軽減される。患側に持つと荷重軽減効果が得られず、かえって患側への負担が増大する。杖の正しい使用法は生活指導の頻出事項である。
ポイント
  • 日本の変形性股関節症は約80%が二次性(先天性股関節脱臼・臼蓋形成不全に続発)であり、欧米と大きく異なる
  • X線所見は関節裂隙狭小化・骨硬化・骨棘形成であり、骨萎縮(関節リウマチ)と混同しない
  • 杖は健側に持つ・水中運動を推奨・体重減量が治療の3原則である
  • 重要用語: 二次性変形性股関節症, 骨硬化, 杖は健側, 荷重軽減 を正確に理解しておくこと。
比較表
変形性股関節症の特徴 日本 欧米
一次性 約15% 多い
二次性 約80% 少ない
性差 女性に多い 男女差少ない
主な原因 先天性股関節脱臼・臼蓋形成不全 加齢・肥満
解説画像
あマ指 第13回(2005) 問題81|変形性股関節症について正しい記述はどれか。 解説図
あマ指 第13回(2005) 問題81|変形性股関節症について正しい記述はどれか。
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