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理由で解く 臨床医学各論

Q0772 整形外科疾患

出典:あマ指 第26回(2018) 問題58
問題
坐骨神経痛の原因として最も多い椎間板ヘルニアの高位はどれか。
選択肢
1 第10胸椎――第11胸椎間
2 第12胸椎――第1腰椎間
3 第2腰椎―――第3腰椎間
4 第4腰椎―――第5腰椎間
解答
正解4(第4腰椎―――第5腰椎間)
解説
✗ 1. 誤り
第10胸椎――第11胸椎間
第10胸椎-第11胸椎間は胸椎レベルであり、椎間板ヘルニアの好発部位ではない。この高位のヘルニアは極めてまれであり、仮に生じたとしても胸髄の圧迫症状(下肢の痙性麻痺など)を呈し、坐骨神経痛の原因とはならない。坐骨神経はL4〜S3由来であり、胸椎レベルでは関与しない。
✗ 2. 誤り
第12胸椎――第1腰椎間
第12胸椎-第1腰椎間は胸腰椎移行部であり、椎間板ヘルニアの好発部位ではない。この高位の障害では脊髄円錐や馬尾上部の症状を呈する可能性があるが、坐骨神経痛の主因とはならない。脊髄円錐はL1〜L2レベルで終わるため、この高位の障害は脊髄症状を呈しうる。
✗ 3. 誤り
第2腰椎―――第3腰椎間
第2腰椎-第3腰椎間は上位腰椎であり、腰椎椎間板ヘルニアとしての頻度は低い。この高位のヘルニアではL3神経根が障害され、大腿前面の痛み(大腿神経領域)が生じるが、坐骨神経痛(下肢後面の痛み)とは異なる領域の症状となる。
✓ 4. 正しい
第4腰椎―――第5腰椎間
腰椎椎間板ヘルニアの好発部位はL4/5(第4腰椎と第5腰椎の間)が最も多く、次いでL5/S1(第5腰椎と第1仙椎の間)に好発する。この2椎間で腰椎椎間板ヘルニアの約80%を占める。L4/5間のヘルニアではL5神経根が圧迫され、下肢の後外側に放散する坐骨神経痛を生じる。20〜40代の男性に好発し、SLRテスト陽性が診断の手がかりとなり、MRIが最も有効な画像診断法である。
ポイント
  • 腰椎椎間板ヘルニアはL4/5が最多でL5/S1と合わせて約80%を占め、坐骨神経痛の最多原因である
  • L4/5間ヘルニアではL5神経根障害で母趾背屈力低下が特徴的であり、L5/S1間ではS1神経根障害でアキレス腱反射低下を呈する
  • 坐骨神経はL4〜S3由来であるため、胸椎や上位腰椎のヘルニアでは坐骨神経痛は生じない
  • 重要用語: L4/5, L5/S1, 坐骨神経痛, L5神経根, アキレス腱反射 を正確に理解しておくこと。
比較表
ヘルニアの高位 障害神経根 主な症状 深部腱反射
L3/4 L4 大腿前面の痛み・しびれ 膝蓋腱反射低下
L4/5 L5 下肢後外側の痛み、母趾背屈力低下 変化なし
L5/S1 S1 下肢後面の痛み、足底感覚低下 アキレス腱反射低下
解説画像
あマ指 第26回(2018) 問題58|坐骨神経痛の原因として最も多い椎間板ヘルニアの高位はどれか。 解説図
あマ指 第26回(2018) 問題58|坐骨神経痛の原因として最も多い椎間板ヘルニアの高位はどれか。
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