学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ F. 脊椎疾患 / Q0764

理由で解く 臨床医学各論

Q0764 整形外科疾患

出典:あマ指 第22回(2014) 問題67
問題
第4-5腰椎椎間板ヘルニアの所見として正しいのはどれか。
選択肢
1 アキレス腱反射の亢進
2 膝蓋腱反射の消失
3 下腿内側の感覚障害
4 母趾背屈力の低下
解答
正解4(母趾背屈力の低下)
解説
✗ 1. 誤り
アキレス腱反射の亢進
アキレス腱反射(ATR)はS1神経根支配であり、L4-L5椎間板ヘルニア(L5神経根障害)では影響を受けず正常に保たれる。さらに、反射の「亢進」は上位運動ニューロン障害(錐体路障害)の所見であり、末梢神経障害である椎間板ヘルニアでは生じない。アキレス腱反射の低下・消失はL5-S1間のヘルニア(S1神経根障害)で出現する。
✗ 2. 誤り
膝蓋腱反射の消失
膝蓋腱反射(PTR)はL3-4神経根支配(特にL4)であり、L4-L5椎間板ヘルニア(L5神経根障害)では消失しない。膝蓋腱反射は正常に保たれることがL5神経根障害の特徴である。膝蓋腱反射の消失はL3-L4間のヘルニア(L4神経根障害)で出現する。
✗ 3. 誤り
下腿内側の感覚障害
下腿内側の感覚はL4デルマトーム(L4神経根支配領域)であり、L4-L5椎間板ヘルニア(L5神経根障害)では下腿外側・足背・母趾の感覚障害がみられる。下腿内側の感覚障害はL3-L4間のヘルニア(L4神経根障害)で出現する所見であり、障害レベルが異なる。
✓ 4. 正しい
母趾背屈力の低下
L4-L5椎間板ヘルニアではL5神経根が障害され、L5神経根支配の長母趾伸筋(extensor hallucis longus)の筋力低下により母趾の背屈力が低下する。母趾背屈力テストで筋力低下が確認でき、L5神経根障害の最も特徴的な所見である。加えて前脛骨筋の筋力低下による足関節背屈力低下もみられることがある。
ポイント
  • L4-L5椎間板ヘルニアではL5神経根障害により母趾背屈力の低下が特徴的所見となる
  • アキレス腱反射(S1支配)・膝蓋腱反射(L4支配)はいずれも正常に保たれ、感覚障害は下腿外側・足背に出現する
  • 神経根障害の高位診断では、筋力低下・感覚障害・反射の3要素をセットで把握することが重要
  • 重要用語: L5神経根障害, 母趾背屈力低下, 長母趾伸筋, デルマトーム を正確に理解しておくこと。
解説画像
あマ指 第22回(2014) 問題67|第4-5腰椎椎間板ヘルニアの所見として正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第22回(2014) 問題67|第4-5腰椎椎間板ヘルニアの所見として正しいのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手