学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ I. 末梢神経性疾患 / Q1207

理由で解く 臨床医学各論

Q1207 神経疾患

出典:あマ指 第22回(2014) 問題68
問題
猿手をきたす罹患神経はどれか。
選択肢
1 筋皮神経
2 橈骨神経
3 正中神経
4 尺骨神経
解答
正解3(正中神経)
解説
✗ 1. 誤り
筋皮神経
筋皮神経は上腕二頭筋と上腕筋を支配しており、麻痺すると肘関節の屈曲障害がみられる。 猿手とは無関係であり、前腕外側の知覚障害も生じるが手の変形はきたさない。
✗ 2. 誤り
橈骨神経
橈骨神経麻痺では手関節の背屈と手指MP関節の伸展が不能となり、下垂手を呈する。 下垂手と猿手は異なる変形であり、混同しないよう注意する。
✓ 3. 正しい
正中神経
猿手は正中神経麻痺でみられる特徴的な手の変形である。 正中神経は母指球筋(短母指外転筋・母指対立筋など)を支配しており、麻痺すると母指球の筋萎縮が生じ、母指の対立運動が不能となる。 その結果、母指が他の指と同じ平面に位置し、手全体が扁平化して猿の手に似た外観を呈する。手根管症候群が代表的な原因疾患である。
✗ 4. 誤り
尺骨神経
尺骨神経麻痺では手の骨間筋や小指球筋の萎縮により鷲手(かぎ爪手)を呈する。 鷲手ではMP関節の過伸展とIP関節の屈曲がみられ、猿手とは異なる変形パターンである。
ポイント
  • 猿手=正中神経麻痺、鷲手=尺骨神経麻痺、下垂手=橈骨神経麻痺の対応を確実に覚える。
  • 正中神経麻痺では母指球萎縮による母指対立不能が本質であり、手根管症候群が代表的原因である。
  • 下肢では総腓骨神経麻痺による下垂足も頻出であり、腓骨頭部の圧迫が原因となる。
  • 重要用語: 猿手, 正中神経麻痺, 母指球筋萎縮, 母指対立不能, 手根管症候群 を正確に理解しておくこと。
比較表
神経麻痺 手の変形 主な障害筋
正中神経麻痺 猿手 母指球筋(短母指外転筋・母指対立筋)
尺骨神経麻痺 鷲手 骨間筋・小指球筋・母指内転筋
橈骨神経麻痺 下垂手 手関節背屈筋・指伸筋
解説画像
あマ指 第22回(2014) 問題68|猿手をきたす罹患神経はどれか。 解説図
あマ指 第22回(2014) 問題68|猿手をきたす罹患神経はどれか。
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