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理由で解く 臨床医学各論

Q0753 整形外科疾患

出典:鍼灸 第12回(2004) 問題82
問題
腰椎椎間板ヘルニアで正しい記述はどれか。
選択肢
1 中年以降の男性に好発する。
2 坐骨神経痛が頻発する。
3 第3-4 腰椎間で最も多い。
4 知覚障害は出現しない。
解答
正解2(坐骨神経痛が頻発する)
解説
✗ 1. 誤り
中年以降の男性に好発する。
腰椎椎間板ヘルニアは20〜40歳代の青壮年男性に好発する疾患であり、中年以降(50歳以降)ではない。椎間板は加齢とともに水分含量が減少し線維化するため、高齢者では発症が減少する。中年以降に多いのは腰部脊柱管狭窄症である。
✓ 2. 正しい
坐骨神経痛が頻発する。
腰椎椎間板ヘルニアでは坐骨神経痛が高頻度に出現する。坐骨神経はL4〜S3神経根から構成されるため、L4/5やL5/S1レベルのヘルニアでは殿部から大腿後面・下腿・足部にかけて放散する疼痛が出現する。約70〜80%の症例で認められる最も特徴的な症状である。
✗ 3. 誤り
第3-4 腰椎間で最も多い。
腰椎椎間板ヘルニアの最も多い部位はL4-L5間(約50〜60%)およびL5-S1間(約30〜40%)であり、L3-L4間ではない。L3/4間のヘルニアは全体の約5%程度と比較的稀である。
✗ 4. 誤り
知覚障害は出現しない。
腰椎椎間板ヘルニアでは神経根圧迫により、圧迫された神経根のデルマトームに一致した知覚障害(しびれ・感覚鈍麻)が出現する。L5障害では下腿外側〜足背、S1障害では足外側〜小趾の知覚障害がみられる。
ポイント
  • 腰椎椎間板ヘルニアでは坐骨神経痛が約70〜80%に出現し、最も特徴的な症状である
  • 20〜40歳代の青壮年に好発し(中年以降ではない)、L4/5間に最多(L3/4ではない)
  • 知覚障害はデルマトームに一致して出現し(出現しないは誤り)、神経根障害レベルの診断に重要である
  • 重要用語: 腰椎椎間板ヘルニアと腰部脊柱管狭窄症の好発年齢の違い を正確に理解しておくこと。
比較表
比較項目 腰椎椎間板ヘルニア 腰部脊柱管狭窄症
好発年齢 20〜40歳代(青壮年) 60歳代以降(高齢者)
好発部位 L4/5(最多)、L5/S1 多椎間にわたることが多い
主症状 坐骨神経痛・腰痛 神経性間欠跛行
SLRテスト 陽性 陰性のことが多い
姿勢との関係 前屈で増悪 前屈で軽減
解説画像
鍼灸 第12回(2004) 問題82|腰椎椎間板ヘルニアで正しい記述はどれか。 解説図
鍼灸 第12回(2004) 問題82|腰椎椎間板ヘルニアで正しい記述はどれか。
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