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理由で解く 臨床医学各論

Q0706 整形外科疾患

出典:鍼灸 第13回(2005) 問題73
問題
15歳の肥満男子。軽微な外傷後跛行を主訴として来院した。最も考えられるのはどれか。
選択肢
1 ペルテス病
2 変形性股関節症
3 結核性股間節炎
4 大腿骨頭すべり症
解答
正解4(大腿骨頭すべり症)
解説
✗ 1. 誤り
ペルテス病
ペルテス病は大腿骨近位骨端核の骨端症で、6〜8歳くらいまでの男児に多くみられる。何らかの原因で大腿骨頭への血行が障害され骨頭の無腐性壊死が生じる疾患であり、15歳の発症は好発年齢から外れており非典型的である。
✗ 2. 誤り
変形性股関節症
変形性股関節症は中年以降に好発する退行変性疾患であり、15歳の男子では通常考えにくい。わが国では先天性股関節脱臼などに続発する二次性が約80%を占め、思春期の肥満男子に急性発症する疾患ではない。
✗ 3. 誤り
結核性股間節炎
結核性股関節炎は結核菌の血行性感染による関節炎であるが、肥満との関連性はなく、軽微な外傷を契機とした発症形式は特徴的ではない。発熱・盗汗・体重減少などの全身症状を伴うことが多い。
✓ 4. 正しい
大腿骨頭すべり症
大腿骨頭すべり症は10〜16歳の思春期の肥満男児に好発する疾患で、大腿骨頭が骨端線(成長軟骨板)で後方にすべり落ちる病態である。軽微な外傷を契機に股関節痛・跛行が出現するのが典型的な発症形式であり、「15歳の肥満男子・軽微な外傷後・跛行」というキーワードはすべて大腿骨頭すべり症を強く示唆する。
ポイント
  • 思春期の肥満男児+軽微な外傷後の跛行→大腿骨頭すべり症を想起する。
  • ペルテス病は6〜8歳、大腿骨頭すべり症は10〜16歳と好発年齢の違いを確実に区別すること。
  • 大腿骨頭すべり症ではDrehmann徴候(股関節屈曲時の外旋)が陽性となる。
  • 重要用語: 大腿骨頭すべり症, ペルテス病, 好発年齢, 肥満男児, 骨端線 を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 好発年齢 好発性別 特徴
ペルテス病 6〜8歳 男児 大腿骨頭の無腐性壊死
大腿骨頭すべり症 10〜16歳 肥満男児 骨端線での骨頭すべり
変形性股関節症 中年以降 女性に多い 退行変性(二次性が80%)
解説画像
鍼灸 第13回(2005) 問題73|15歳の肥満男子。軽微な外傷後跛行を主訴として来院した。最も考えられるのはどれか。 解説図
鍼灸 第13回(2005) 問題73|15歳の肥満男子。軽微な外傷後跛行を主訴として来院した。最も考えられるのはどれか。
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