学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ C. 骨代謝性疾患・骨腫瘍 / Q0680

理由で解く 臨床医学各論

Q0680 整形外科疾患

出典:鍼灸 第23回(2015) 問題61
問題
骨疾患と病態の組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 くる病 ― ビタミンC欠乏
2 骨軟化症 ― 類骨の増加
3 骨粗鬆症 ― 骨量の増加
4 多発性骨髄腫 ― 骨硬化
解答
正解2(骨軟化症 ――――― 類骨の増加)
解説
✗ 1. 誤り
くる病 ― ビタミンC欠乏
くる病の原因はビタミンD欠乏であり、ビタミンC欠乏ではない。ビタミンC欠乏で生じる疾患は壊血病(コラーゲン合成障害による出血傾向・歯肉出血・皮下出血など)である。ビタミンDとビタミンCの混同を狙った選択肢であり、注意が必要である。
✓ 2. 正しい
骨軟化症 ― 類骨の増加
骨軟化症はビタミンD欠乏により骨基質の石灰化が障害され、石灰化不十分な類骨(骨基質)が過剰に蓄積する疾患である。骨量自体は必ずしも減少しないが、石灰化骨に対する類骨の比率が増加する。同じ病態が骨端線閉鎖前の小児に生じた場合をくる病と呼ぶ。
✗ 3. 誤り
骨粗鬆症 ― 骨量の増加
骨粗鬆症は骨の「量」が減少する疾患であり、骨量の増加ではない。骨吸収が骨形成を上回ることで骨量が減少し、骨の微細構造が劣化して脆弱化する。骨の化学的組成(質)は正常に保たれる点が骨軟化症との鑑別点である。
✗ 4. 誤り
多発性骨髄腫 ― 骨硬化
多発性骨髄腫では骨髄腫細胞による骨破壊が生じ、X線上で打ち抜き像(パンチアウトレジョン)と呼ばれる骨溶解性病変がみられる。骨硬化ではなく骨破壊・骨溶解が特徴である。造骨性変化(骨硬化像)がみられるのは前立腺癌の骨転移などである。
ポイント
  • 骨軟化症=類骨の増加(石灰化障害)が正しい組合せであり、ビタミンD欠乏が原因である
  • くる病の原因はビタミンD欠乏であり、ビタミンC欠乏(壊血病)との混同に注意する
  • 骨粗鬆症は骨量の「減少」であり「増加」ではない。多発性骨髄腫は「骨溶解」であり「骨硬化」ではない
  • 重要用語: 骨軟化症の類骨増加とビタミンD欠乏・ビタミンC欠乏の区別 を正確に理解しておくこと。
比較表
骨疾患 正しい病態 誤りの選択肢
くる病 ビタミンD欠乏(石灰化障害・小児期) ビタミンC欠乏は壊血病
骨軟化症 類骨の増加(石灰化障害・成人) -
骨粗鬆症 骨量の減少(質は正常) 骨量の増加は誤り
多発性骨髄腫 骨溶解(打ち抜き像) 骨硬化は誤り
解説画像
鍼灸 第23回(2015) 問題61|骨疾患と病態の組合せで正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第23回(2015) 問題61|骨疾患と病態の組合せで正しいのはどれか。
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