学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ C. 骨代謝性疾患・骨腫瘍 / Q0672

理由で解く 臨床医学各論

Q0672 整形外科疾患

出典:あマ指 第5回(1997) 問題85
問題
脊椎骨粗しょう症に関連して誤っている記述はどれか。
選択肢
1 腰痛の原因となる。
2 骨塩量が減少する。
3 脊椎圧迫骨折が起こりやすい。
4 閉経後に進行が遅くなる。
解答
正解4(閉経後に進行が遅くなる。)
解説
✗ 1.
腰痛の原因となる。
✗ 正しい。骨粗鬆症による椎体の変形や微小骨折(圧迫骨折)により慢性的な腰痛が出現する。椎体の楔状変形や魚椎変形によって脊柱後彎が進行し、持続的な腰背部痛の原因となる。脊椎骨粗鬆症では腰痛が主訴となることが多い。
✗ 2.
骨塩量が減少する。
✗ 正しい。骨粗鬆症では骨吸収が骨形成を上回り、骨塩量(骨密度)が低下する。DEXA法(二重エネルギーX線吸収測定法)により骨密度を測定し、YAM(若年成人平均値)の70%以下で骨粗鬆症と診断される。
✗ 3.
脊椎圧迫骨折が起こりやすい。
✗ 正しい。骨粗鬆症により椎体の強度が低下するため、軽微な外力(尻もちや重い荷物を持ち上げる動作)でも脊椎圧迫骨折が起こりやすくなる。特に胸腰椎移行部(Th12〜L2)に好発し、骨粗鬆症の好発骨折4部位の一つである。
✓ 4. 誤り
閉経後に進行が遅くなる。
閉経後に進行が「遅くなる」のではなく、むしろ「加速する」。閉経によりエストロゲンが急激に低下すると、破骨細胞の活性が亢進して骨吸収が促進され、骨粗鬆症の進行が著しく加速する。閉経後5〜10年間に骨量の減少が最も顕著となり、閉経後骨粗鬆症(I型骨粗鬆症)と呼ばれる。
ポイント
  • 骨粗鬆症は閉経後にエストロゲンの急激な低下により骨吸収が亢進し、進行が加速する(遅くなるのではない)
  • 脊椎骨粗鬆症では腰痛・骨塩量減少・脊椎圧迫骨折が三大特徴であり、特に胸腰椎移行部の圧迫骨折に注意が必要である
  • 骨粗鬆症の好発骨折4部位は椎体圧迫骨折・大腿骨頸部骨折・橈骨遠位端骨折・上腕骨近位部骨折である
  • 重要用語: 閉経後骨粗鬆症とエストロゲン低下の関係 を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 閉経前 閉経後
エストロゲン 正常分泌 急激に低下
骨吸収 骨形成と均衡 亢進(破骨細胞活性化)
骨量変化 緩やかに維持 急速に減少
骨粗鬆症リスク 低い 著しく上昇
解説画像
あマ指 第5回(1997) 問題85|脊椎骨粗しょう症に関連して誤っている記述はどれか。 解説図
あマ指 第5回(1997) 問題85|脊椎骨粗しょう症に関連して誤っている記述はどれか。
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