学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ C. 骨代謝性疾患・骨腫瘍 / Q0671

理由で解く 臨床医学各論

Q0671 整形外科疾患

出典:鍼灸 第3回(1995) 問題82
問題
骨粗鬆症について誤っているものはどれか。
選択肢
1 閉経後の女性に発生しやすい。
2 海綿骨の骨梁が減少する。
3 腰背部痛の原因となる。
4 脊椎圧迫骨折があれば手術を行う。
解答
正解4(脊椎圧迫骨折があれば手術を行う)
解説
✗ 1.
閉経後の女性に発生しやすい。
✗ 正しい。閉経後はエストロゲンの分泌が急激に減少し、破骨細胞の活性が相対的に亢進する。その結果、骨吸収が骨形成を上回り、閉経後骨粗鬆症が発症しやすくなる。特に閉経後10年間は骨量減少が著しく、骨折リスクが高まる。
✗ 2.
海綿骨の骨梁が減少する。
✗ 正しい。骨粗鬆症では骨量の減少が海綿骨の骨梁(骨小柱)の菲薄化・断裂・消失として現れる。骨の微細構造が変化して骨の強度が低下するため、軽微な外力でも骨折しやすくなる。皮質骨に比べて海綿骨のほうが代謝回転が速いため、より早期に変化が現れる。
✗ 3.
腰背部痛の原因となる。
✗ 正しい。骨粗鬆症では脊椎の圧迫骨折や微小骨折が生じやすく、これらが腰背部痛の主要な原因となる。急性期には激痛を伴うこともあり、慢性期には円背変形や身長低下を引き起こす。複数の椎体骨折により内臓圧迫症状を呈することもある。
✓ 4. 誤り
脊椎圧迫骨折があれば手術を行う。
骨粗鬆症に伴う脊椎圧迫骨折の治療は、原則として保存的治療が基本である。安静臥床、鎮痛薬投与、コルセット装着などで対応し、多くの症例で自然に骨癒合が得られる。手術適応となるのは、神経症状を伴う場合や保存的治療で疼痛コントロールができない場合、遅発性の偽関節や後弯変形が高度な場合などに限られる。
ポイント
  • 骨粗鬆症の脊椎圧迫骨折は保存的治療(安静・鎮痛薬・コルセット)が基本であり、神経症状や難治性疼痛がある場合にのみ手術を考慮する
  • 閉経後女性はエストロゲン減少により骨吸収が骨形成を上回り、骨量が急速に減少する
  • 骨粗鬆症の好発骨折部位は椎体・大腿骨頸部・橈骨遠位端・上腕骨近位部の4か所である
  • 重要用語: 骨粗鬆症の保存的治療と好発骨折部位 を正確に理解しておくこと。
比較表
骨粗鬆症の分類 特徴 好発
閉経後骨粗鬆症 エストロゲン減少により骨吸収亢進 閉経後女性
老人性骨粗鬆症 加齢による骨形成能低下 70歳以上の男女
続発性骨粗鬆症 ステロイド・甲状腺機能亢進症など 原疾患による
解説画像
鍼灸 第3回(1995) 問題82|骨粗鬆症について誤っているものはどれか。 解説図
鍼灸 第3回(1995) 問題82|骨粗鬆症について誤っているものはどれか。
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