学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ C. 骨代謝性疾患・骨腫瘍 / Q0670

理由で解く 臨床医学各論

Q0670 整形外科疾患

出典:鍼灸 第24回(2016) 問題62
問題
骨粗鬆症の原因でないのはどれか。
選択肢
1 クッシング症候群
2 コルチコステロイドの投与
3 ビタミンA欠乏
4 閉経
解答
正解3(ビタミンA欠乏)
解説
✗ 1.
クッシング症候群
✗ 正しい。クッシング症候群ではコルチゾール過剰により骨芽細胞の機能が抑制され、破骨細胞による骨吸収が促進される。 さらにコルチゾールは腸管からのCa吸収を抑制し、腎臓でのCa再吸収も減少させるため、複合的に骨密度が低下する。 続発性骨粗鬆症の重要な原因であり、「原因でない」は誤り。
✗ 2.
コルチコステロイドの投与
✗ 正しい。コルチコステロイド(副腎皮質ステロイド薬)の長期投与はステロイド性骨粗鬆症の原因となる。 薬剤性骨粗鬆症の中で最も頻度が高く、投与開始早期から骨密度低下が進行するため、予防的にビスホスホネート製剤の併用が推奨される。 「原因でない」は誤り。
✓ 3. 誤り
ビタミンA欠乏
ビタミンA欠乏は夜盲症(暗順応障害)・皮膚乾燥症・角膜軟化症の原因となるが、骨粗鬆症の直接的な原因ではない。 骨代謝に関与するビタミンはビタミンDであり、ビタミンD欠乏は骨軟化症(成人)・くる病(小児)の原因となる。 ビタミンAとビタミンDを混同しないよう注意が必要である。
✗ 4.
閉経
✗ 正しい。閉経によりエストロゲン分泌が急激に低下すると、破骨細胞の活性が亢進して骨吸収が促進される。 閉経後骨粗鬆症は原発性骨粗鬆症の中で最も頻度が高く、閉経後5〜10年間で急速に骨密度が低下する。 「原因でない」は誤り。
ポイント
  • 骨粗鬆症の原因として閉経・ステロイド投与・クッシング症候群・甲状腺機能亢進症・不動(廃用性)が重要である
  • ビタミンA欠乏は骨粗鬆症の原因ではなく、骨に関連するビタミンはビタミンD(欠乏で骨軟化症)・ビタミンK(欠乏で骨形成障害)である
  • 骨粗鬆症と骨軟化症の違いを整理すること。骨粗鬆症は骨量の減少、骨軟化症は骨の石灰化障害である
  • 重要用語: 骨粗鬆症, ビタミンA欠乏, エストロゲン低下, ステロイド性骨粗鬆症 を正確に理解しておくこと
比較表
骨粗鬆症の原因 機序
閉経(エストロゲン低下) 破骨細胞活性亢進
クッシング症候群 コルチゾール過剰による骨形成抑制
ステロイド薬長期投与 骨芽細胞機能抑制・Ca吸収低下
甲状腺機能亢進症 骨代謝回転亢進
不動・廃用 力学的刺激の減少
解説画像
鍼灸 第24回(2016) 問題62|骨粗鬆症の原因でないのはどれか。 解説図
鍼灸 第24回(2016) 問題62|骨粗鬆症の原因でないのはどれか。
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