学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ C. 骨代謝性疾患・骨腫瘍 / Q0667

理由で解く 臨床医学各論

Q0667 整形外科疾患

出典:鍼灸 第6回(1998) 問題83
問題
骨粗鬆症について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 骨の化学的成分は正常である。
2 骨の絶対量は減少する。
3 閉経後に生じるのは高回転性である。
4 甲状腺機能亢進症でみられる。
解答
正解3(閉経後に生じるのは高回転性である。)
解説
✗ 1.
骨の化学的成分は正常である。
✗ 正しい。骨粗鬆症では骨のカルシウムとリンの化学的組成比(Ca/P比)は正常に保たれているが、骨量が全体的に減少する。骨軟化症では石灰化障害により化学的組成比が異常になる点で区別される。
✗ 2.
骨の絶対量は減少する。
✗ 正しい。骨粗鬆症では骨形成よりも骨吸収が相対的に優位となり、骨密度が低下し骨の絶対量が減少する。その結果、骨が脆弱化し圧迫骨折や大腿骨頸部骨折などの病的骨折を起こしやすくなる。
✓ 3. 誤り
閉経後に生じるのは高回転性である。
閉経後の骨粗鬆症はエストロゲン低下により破骨細胞活性が亢進する高回転型骨粗鬆症である。記述自体は正しい内容であるが、本問では正答(誤りの選択肢)として出題されている。老人性骨粗鬆症は骨芽細胞機能低下による低回転型である点と対比して理解する。
✗ 4.
甲状腺機能亢進症でみられる。
✗ 正しい。甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)では甲状腺ホルモン過剰により骨代謝回転が亢進し、骨吸収が骨形成を上回るため続発性骨粗鬆症がみられる。ステロイド長期投与やクッシング症候群なども続発性の原因である。
ポイント
  • 骨粗鬆症は骨の化学的組成は正常だが骨量が減少する疾患であり、骨軟化症(組成異常)とは区別する
  • 閉経後骨粗鬆症は高回転型、老人性骨粗鬆症は低回転型と分類される
  • 続発性骨粗鬆症の原因として甲状腺機能亢進症、クッシング症候群、副甲状腺機能亢進症、ステロイド長期使用が重要
比較表
分類 原因 骨代謝回転
閉経後骨粗鬆症 エストロゲン低下 高回転型(骨吸収亢進)
老人性骨粗鬆症 加齢、栄養不足 低回転型(骨形成低下)
続発性骨粗鬆症 甲状腺機能亢進症など 高回転型
解説画像
鍼灸 第6回(1998) 問題83|骨粗鬆症について誤っている記述はどれか。 解説図
鍼灸 第6回(1998) 問題83|骨粗鬆症について誤っている記述はどれか。
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