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理由で解く 臨床医学各論

Q0648 整形外科疾患

出典:鍼灸 第26回(2018) 問題56
問題
変形性股関節症の原因とならないのはどれか。
選択肢
1 ペルテス病
2 単純性股関節炎
3 外傷性股関節脱臼
4 大腿骨頭すべり症
解答
正解2(単純性股関節炎)
解説
✗ 1.
ペルテス病
✗ 正しい。ペルテス病は大腿骨近位骨端核の骨端症で、骨頭の無腐性壊死により骨頭の変形が残存すると二次性変形性股関節症の原因となる。4〜8歳の男児に好発し、跛行や股関節痛が初発症状である。骨頭の再建が不十分な場合、成人期に変形性股関節症へ移行する。
✓ 2. 誤り
単純性股関節炎
単純性股関節炎(一過性滑膜炎)は小児に好発する一過性の股関節炎であり、通常1〜2週間で自然治癒し後遺症を残さない。関節軟骨や骨頭の破壊を生じないため、変形性股関節症の原因とはならない。上気道感染後に発症することが多く、安静で改善する予後良好な疾患である。
✗ 3.
外傷性股関節脱臼
✗ 正しい。外傷性股関節脱臼は関節面の損傷や脱臼に伴う大腿骨頭壊死を合併しうるため、二次性変形性股関節症の原因となる。特に後方脱臼では大腿骨頭への血流が障害されやすく、大腿骨頭壊死のリスクが高い。
✗ 4.
大腿骨頭すべり症
✗ 正しい。大腿骨頭すべり症は思春期の肥満男児に好発し、骨端線での大腿骨頭のすべりにより股関節の適合性(congruency)が悪化するため、二次性変形性股関節症の原因となる。すべりの程度が大きいほど将来の変形性股関節症のリスクが高くなる。
ポイント
  • 日本では二次性変形性股関節症が多く、先天性股関節脱臼(臼蓋形成不全)が最も多い原因である
  • ペルテス病・大腿骨頭すべり症・外傷性脱臼・大腿骨頭壊死症・化膿性股関節炎はいずれも二次性の原因となる
  • 単純性股関節炎は一過性で自然治癒し後遺症を残さないため、変形性股関節症の原因とならない
  • 重要用語: 二次性変形性股関節症, 臼蓋形成不全, 単純性股関節炎, ペルテス病 を正確に理解しておくこと。
比較表
二次性変形性股関節症の原因 特徴
先天性股関節脱臼・臼蓋形成不全 日本で最多の原因
ペルテス病 骨頭変形の残存
大腿骨頭すべり症 関節適合性の悪化
外傷性股関節脱臼 大腿骨頭壊死の合併
化膿性股関節炎 関節破壊の後遺症
大腿骨頭壊死症 骨頭圧潰による変形
解説画像
鍼灸 第26回(2018) 問題56|変形性股関節症の原因とならないのはどれか。 解説図
鍼灸 第26回(2018) 問題56|変形性股関節症の原因とならないのはどれか。
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