学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ B. 関節疾患 / Q0622

理由で解く 臨床医学各論

Q0622 整形外科疾患

出典:あマ指 第7回(1999) 問題90
問題
五十肩について誤っているのはどれか。
選択肢
1 原因は退行性変性
2 肩関節可動域は正常
3 運動時の痛み
4 運動療法の適応
解答
正解2(肩関節可動域は正常)
解説
✗ 1.
原因は退行性変性
✗ 正しい。五十肩の原因は肩関節周囲軟部組織(腱板・関節包・滑液包など)の加齢に伴う退行変性を基盤とした炎症である。 肩関節周囲軟部組織の加齢による退行変性を基盤に炎症性病変を生じた症候群であり、退行性変性が原因であるという記述は正しい。
✓ 2. 誤り
肩関節可動域は正常
五十肩では肩関節可動域は正常ではなく、著しく制限される。関節包の拘縮により外転・外旋・内旋の全方向に可動域制限が生じる。 結帯動作(内旋+伸展)や結髪動作(外転+外旋)が困難になるのが典型的所見であり、「可動域は正常」という記述は明らかに誤りである。可動域制限がない場合はむしろ腱板断裂を疑うべきとされる。
✗ 3.
運動時の痛み
✗ 正しい。五十肩では肩関節運動時に疼痛が出現する。特に夜間痛が強いのが特徴であり、寒冷刺激でも増悪する。 痛みは肩周囲のみならず上腕や肘まで放散することがあり、患側を下にして就寝すると痛みで目が覚めることも多い。
✗ 4.
運動療法の適応
✗ 正しい。急性期の炎症が治まった後は、拘縮の予防・改善のため運動療法(振り子体操・コッドマン体操など)が適応となる。 治療法には保存的治療(薬物療法・リハビリテーション・鍼灸・マッサージ)と手術療法があるが、保存的治療が中心であり予後は良好である。
ポイント
  • 五十肩の3大特徴は「疼痛(夜間痛・寒冷時増悪)」「可動域制限(結帯・結髪動作困難)」「退行変性が基盤」である
  • 可動域制限がない場合には腱板断裂を鑑別する必要がある
  • 痙縮期→拘縮期→回復期の経過をたどり、1〜1.5年で改善する予後良好な疾患である
  • 重要用語: 五十肩・可動域制限・退行性変性・腱板断裂・コッドマン体操 を正確に理解しておくこと。
解説画像
あマ指 第7回(1999) 問題90|五十肩について誤っているのはどれか。 解説図
あマ指 第7回(1999) 問題90|五十肩について誤っているのはどれか。
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