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理由で解く 臨床医学各論

Q0747 整形外科疾患

出典:あマ指 第7回(1999) 問題91
問題
腰部椎間板ヘルニアの症状で誤っているのはどれか。
選択肢
1 放散痛
2 解離性知覚障害
3 筋萎縮
4 深部反射低下
解答
正解2(解離性知覚障害)
解説
✗ 1.
放散痛
✗ 正しい。腰部椎間板ヘルニアでは圧迫された神経根の支配領域に沿って下肢に放散する痛み(放散痛)がみられる。L5神経根障害では下腿外側〜足背、S1神経根障害では足外側〜小趾に疼痛が放散する。坐骨神経痛として現れることが多い。
✓ 2. 誤り
解離性知覚障害
解離性知覚障害は脊髄空洞症に特徴的な症状であり、腰部椎間板ヘルニアの症状ではない。温痛覚が障害されるが触覚・深部覚は保たれる(またはその逆)という知覚の選択的障害パターンで、脊髄内の感覚伝導路の選択的障害で生じる。腰部椎間板ヘルニアは神経根障害であり、全ての知覚が同程度に低下する。
✗ 3.
筋萎縮
✗ 正しい。神経根圧迫が持続すると、支配筋への神経支配が障害され(脱神経)、筋萎縮が出現する。L5障害では前脛骨筋・長母趾伸筋、S1障害では腓腹筋・ヒラメ筋の萎縮がみられる。長期間の神経根圧迫の結果として生じる。
✗ 4.
深部反射低下
✗ 正しい。圧迫された神経根の支配する深部反射が低下または消失する。L3-4障害では膝蓋腱反射、S1障害ではアキレス腱反射が低下・消失する。腱反射の変化は神経根障害レベルの診断に重要な所見である。
ポイント
  • 解離性知覚障害は脊髄空洞症の特徴的症状(温痛覚障害で触覚保存)であり、椎間板ヘルニア(神経根障害)では生じない
  • 腰部椎間板ヘルニアの症状は放散痛・筋萎縮・深部反射低下であり、全て下位運動ニューロン障害の所見である
  • 知覚障害のパターン(解離性・デルマトーム一致型・手袋靴下型)から障害部位を推定できることが重要
  • 重要用語: 解離性知覚障害と脊髄空洞症の関係 を正確に理解しておくこと。
比較表
知覚障害パターン 疾患 障害部位 特徴
解離性知覚障害 脊髄空洞症 脊髄中心部 温痛覚障害・触覚保存
デルマトーム一致型 椎間板ヘルニア 神経根 全知覚が同程度に低下
手袋靴下型 多発神経炎 末梢神経 四肢遠位から左右対称
解説画像
あマ指 第7回(1999) 問題91|腰部椎間板ヘルニアの症状で誤っているのはどれか。 解説図
あマ指 第7回(1999) 問題91|腰部椎間板ヘルニアの症状で誤っているのはどれか。
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