学習トップ理由で解く 臨床医学各論第7章 ▸ A. 糖代謝異常 / Q0551

理由で解く 臨床医学各論

Q0551 代謝・栄養疾患

出典:あマ指 第24回(2016) 問題76
問題
1型糖尿病について正しいのはどれか。
選択肢
1 中高年者に好発する。
2 肥満者に多い。
3 罹患者数は 2 型糖尿病より多い。
4 インスリン分泌が低下している。
解答
正解4(インスリン分泌が低下している)
解説
✗ 1. 誤り
中高年者に好発する。
1型糖尿病は小児〜若年者に好発する。発症のピークは思春期前後(10〜14歳)であり、自己免疫反応による膵β細胞破壊が原因である。中高年者に好発するのは2型糖尿病であり、加齢に伴うインスリン分泌低下と生活習慣因子が関与する。ただし、緩徐進行1型糖尿病(SPIDDM)は成人期に発症するため注意が必要である。
✗ 2. 誤り
肥満者に多い。
1型糖尿病は自己免疫機序による膵β細胞破壊が原因であり、体型・肥満とは直接関係しない。むしろ発症時にはインスリン欠乏による体重減少・やせがみられることが多い。肥満者に多いのは2型糖尿病であり、内臓脂肪蓄積によるインスリン抵抗性が病態の中心となる。
✗ 3. 誤り
罹患者数は 2 型糖尿病より多い。
1型糖尿病は全糖尿病患者の約5〜10%を占めるに過ぎず、約90〜95%を占める2型糖尿病と比べて罹患者数は圧倒的に少ない。日本ではさらにその割合が低く、全糖尿病の約5%程度とされている。
✓ 4. 正しい
インスリン分泌が低下している。
1型糖尿病では、自己免疫反応により膵ランゲルハンス島のβ細胞が選択的に破壊され、インスリン分泌が著明に低下し最終的には枯渇する(絶対的インスリン欠乏)。このためインスリン補充療法が生存に不可欠であり、「インスリン依存型糖尿病(IDDM)」ともよばれる。自己抗体(抗GAD抗体、抗IA-2抗体など)が陽性となることが診断の補助となる。
ポイント
  • 1型糖尿病の本態は自己免疫による膵β細胞破壊であり、インスリン分泌の「絶対的欠乏」が最大の特徴。
  • 若年者に好発し、非肥満で、急性発症が多い(劇症型・急性発症型)。ただし成人に発症する緩徐進行型(SPIDDM)も存在する。
  • 1型糖尿病ではインスリン療法が必須、2型糖尿病では食事・運動療法が第一選択。この違いは最頻出。
  • 重要用語: 1型糖尿病、膵β細胞破壊、絶対的インスリン欠乏、抗GAD抗体、SPIDDM を正確に理解しておくこと。
解説画像
あマ指 第24回(2016) 問題76|1型糖尿病について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第24回(2016) 問題76|1型糖尿病について正しいのはどれか。
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