学習トップ理由で解く 臨床医学各論第6章 ▸ C. 副腎疾患 / Q0524

理由で解く 臨床医学各論

Q0524 内分泌疾患

出典:鍼灸 第33回(2025) 問題61
問題
内分泌疾患と症状の組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 アジソン病 ― 色素沈着
2 バセドウ病 ― テタニー
3 クッシング病 ― 眼球突出
4 原発性アルドステロン症 ― 満月様顔貌
解答
正解1(アジソン病色素沈着)
解説
✓ 1. 正しい
アジソン病 ― 色素沈着
アジソン病(原発性副腎皮質機能低下症)ではコルチゾール低下に対するネガティブフィードバックにより下垂体からACTHが過剰分泌される。 ACTHはPOMC(プロオピオメラノコルチン)から切り出されて産生され、同時にMSH(メラニン細胞刺激ホルモン)作用も亢進する。 その結果、皮膚・粘膜(口腔内・歯肉・関節部・乳輪など)にびまん性のメラニン色素沈着が生じる。アジソン病と色素沈着の組合せは正しい。
✗ 2. 誤り
バセドウ病 ― テタニー
テタニー(筋痙攣・手足のしびれ・トルソー徴候・クボステック徴候)は副甲状腺機能低下症における低カルシウム血症でみられる症状である。 バセドウ病の主要症状は甲状腺腫大・眼球突出・頻脈(メルゼブルグの三徴)であり、テタニーではない。 バセドウ病とテタニーの組合せは誤り。
✗ 3. 誤り
クッシング病 ― 眼球突出
眼球突出はバセドウ病の特徴的症状であり、眼窩後方の脂肪組織・外眼筋にリンパ球浸潤・ムコ多糖蓄積が生じて眼球が前方に突出する。 クッシング病の症状は満月様顔貌・中心性肥満・赤紫色皮膚線条・高血圧・高血糖である。 クッシング病と眼球突出の組合せは誤り。
✗ 4. 誤り
原発性アルドステロン症 ― 満月様顔貌
満月様顔貌はクッシング病(クッシング症候群)でコルチゾール過剰による脂肪再分布としてみられる症状である。 原発性アルドステロン症の主症状は高血圧・低カリウム血症・代謝性アルカローシスであり、満月様顔貌ではない。 原発性アルドステロン症と満月様顔貌の組合せは誤り。
ポイント
  • 内分泌疾患と症状の組合せ問題では、各疾患の特徴的症状を正確に覚えることが重要。選択肢2-4は疾患と症状が入れ替わっている典型的なひっかけ問題である
  • テタニー=副甲状腺機能低下症(低Ca血症)、眼球突出=バセドウ病(TSH受容体抗体)、満月様顔貌=クッシング症候群(コルチゾール過剰)、色素沈着=アジソン病(ACTH/MSH上昇)と正しく対応させる
  • アジソン病の色素沈着はACTH上昇→POMC由来MSH作用によるものであり、二次性副腎不全(ACTH低値)では色素沈着は出現しない点も重要である
  • 重要用語: アジソン病, 色素沈着, ACTH, POMC, MSH, メルゼブルグの三徴 を正確に理解しておくこと
比較表
疾患 正しい症状 誤った組合せ(本問)
アジソン病 色素沈着 ―(正しい)
バセドウ病 眼球突出・頻脈 テタニーは誤り
クッシング病 満月様顔貌・皮膚線条 眼球突出は誤り
原発性アルドステロン症 高血圧・低K血症 満月様顔貌は誤り
副甲状腺機能低下症 テタニー ―(本問には含まれない)
解説画像
鍼灸 第33回(2025) 問題61|内分泌疾患と症状の組合せで正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第33回(2025) 問題61|内分泌疾患と症状の組合せで正しいのはどれか。
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