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理由で解く 臨床医学各論

Q0360 呼吸器疾患

出典:鍼灸 第23回(2015) 問題71
問題
自然気胸について正しいのはどれか。
選択肢
1 女性に多い。
2 肥満者が多い。
3 胸痛をきたすことが多い。
4 緊張性気胸となることはない。
解答
正解3(胸痛をきたすことが多い。)
解説
✗ 1. 誤り
女性に多い。
自然気胸はやせ型の若い男性に圧倒的に多い疾患であり(男女比約5:1)、女性に多い疾患ではない。 10~30歳の若年男性に好発し、長身の体型がリスク因子として知られる。 女性の気胸としては月経随伴性気胸(子宮内膜症に関連)があるが、頻度は低い。
✗ 2. 誤り
肥満者が多い。
自然気胸はやせ型で長身の体型に好発し、肥満者に多いわけではない。 肺尖部に力学的ストレスがかかりやすいやせ型長身の体型がリスク因子であり、肺尖部のブラ・ブレブが破裂して発症する。 肥満はむしろ睡眠時無呼吸症候群や心血管疾患のリスク因子である。
✓ 3. 正しい
胸痛をきたすことが多い。
自然気胸は安静時に突然出現する病側の胸痛が特徴的な症状であり、胸痛をきたすことが多い。 発症時刻を覚えているほど突然で強い痛みを自覚する場合が多く、「いつ痛くなったかはっきり分かる」のが特徴である。 胸痛に加えて空咳や呼吸困難も伴うことがある。
✗ 4. 誤り
緊張性気胸となることはない。
自然気胸であっても大量の空気が胸腔に漏出し続けた場合、緊張性気胸に進展することがある。 緊張性気胸では縦隔が健側に偏位して循環不全をきたし、緊急処置が必要な重篤な状態となる。 「緊張性気胸にならない」と断定するのは誤りである。
ポイント
  • 自然気胸はやせ型の若い男性に多く、安静時に突然出現する胸痛が最も特徴的な症状である。
  • ブラ・ブレブの破裂により胸腔内に空気が漏出して発症し、大量の場合は緊張性気胸に進展する可能性がある。
  • 鍼灸師は鍼治療時に気胸をきたしうるリスクを認識し、突然の胸痛や呼吸困難の出現時には気胸を疑う必要がある。
  • 重要用語: 自然気胸, 突然の胸痛, やせ型若年男性, 緊張性気胸, ブラ・ブレブ を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 自然気胸の特徴
好発年齢・性別 10~30歳のやせ型若年男性
体型 やせ型・長身
主症状 突然の胸痛・呼吸困難・空咳
原因 ブラ・ブレブの破裂
診断 胸部X線検査で肺の虚脱を確認
合併症 緊張性気胸への進展の可能性あり
解説画像
鍼灸 第23回(2015) 問題71|自然気胸について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第23回(2015) 問題71|自然気胸について正しいのはどれか。
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