学習トップ理由で解く 臨床医学各論第4章 ▸ D. その他の呼吸器疾患 / Q0359

理由で解く 臨床医学各論

Q0359 呼吸器疾患

出典:鍼灸 第21回(2013) 問題72
問題
気胸について正しい記述はどれか。
選択肢
1 突然嗄声が出現する。
2 肥満は危険因子である。
3 自然気胸は成人女性に多い。
4 緊張性気胸は緊急処置が必要となる。
解答
正解4(緊張性気胸は緊急処置が必要となる。)
解説
✗ 1. 誤り
突然嗄声が出現する。
気胸では突然の胸痛と呼吸困難が主症状であり、嗄声(かすれ声)は通常みられない。 嗄声は反回神経の障害で生じるものであり、気胸の病態とは関連しない。 気胸では胸腔内への空気漏出による肺虚脱が症状の本質である。
✗ 2. 誤り
肥満は危険因子である。
自然気胸はやせ型で長身の若年男性に好発し、肥満は危険因子ではない。 むしろやせ型の体型がリスク因子であり、肺尖部にブラ・ブレブが形成されやすいことが病態の背景にある。 肥満が危険因子となるのは睡眠時無呼吸症候群や心血管疾患などである。
✗ 3. 誤り
自然気胸は成人女性に多い。
自然気胸はやせ型の成人男性に圧倒的に多く(男女比約5:1)、成人女性に多い疾患ではない。 10~30歳の若い男性に好発し、喫煙者ではさらに発症率が高くなる。
✓ 4. 正しい
緊張性気胸は緊急処置が必要となる。
緊張性気胸は胸腔内に空気が一方向的に流入し続け、健側への縦隔偏位と心臓・大血管の圧迫をきたす生命に関わる緊急事態である。 血圧低下・循環不全・呼吸不全が急速に進行するため、直ちに胸腔穿刺による脱気処置が必要となる。 緊張性気胸は無治療では死に至る可能性がある重篤な病態であり、診断と同時に治療を開始しなければならない。
ポイント
  • 緊張性気胸は縦隔偏位と循環不全をきたす緊急事態であり、直ちに脱気処置が必要である。
  • 気胸の主症状は突然の胸痛と呼吸困難であり、嗄声は反回神経障害の症状であるため生じない。
  • 自然気胸はやせ型の若年男性に好発し、肥満や女性は危険因子ではない。
  • 重要用語: 緊張性気胸, 縦隔偏位, 循環不全, 緊急脱気処置, やせ型若年男性 を正確に理解しておくこと。
比較表
気胸の分類 特徴 処置
軽度の自然気胸 軽い胸痛、自覚症状軽微 安静経過観察
中等度以上の気胸 胸痛・呼吸困難 胸腔ドレナージ
緊張性気胸 縦隔偏位・循環不全 緊急脱気処置
解説画像
鍼灸 第21回(2013) 問題72|気胸について正しい記述はどれか。 解説図
鍼灸 第21回(2013) 問題72|気胸について正しい記述はどれか。
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