学習トップ理由で解く 臨床医学各論第4章 ▸ D. その他の呼吸器疾患 / Q0358

理由で解く 臨床医学各論

Q0358 呼吸器疾患

出典:あマ指 第20回(2012) 問題80
問題
肺癌の初発症状として適切でないのはどれか。
選択肢
1 咳嗽
2 鼻漏
3 喀痰
4 胸痛
解答
正解2(鼻漏)
解説
✗ 1.
咳嗽
✗ 正しい。咳嗽は肺癌の最も多い初発症状の一つであり、肺癌7,487例の調査でも発見時症状の頻度は咳が第1位であった。 特に中心型肺癌(扁平上皮癌・小細胞癌)では腫瘍が気道を刺激するため、早期から咳嗽が出現しやすい。 2週間以上持続する咳嗽は肺癌の可能性を念頭に置く必要がある。
✓ 2. 誤り
鼻漏
鼻漏(鼻水)は鼻腔粘膜の炎症や刺激による上気道の症状であり、肺癌の初発症状としては適切ではない。 鼻漏はかぜ症候群やアレルギー性鼻炎などの上気道疾患でみられるものであり、下気道の腫瘍である肺癌とは直接関連しない。 肺癌の症状は気道刺激や腫瘍浸潤による下気道症状が中心である。
✗ 3.
喀痰
✗ 正しい。喀痰は気道内の腫瘍による刺激や気道分泌物の増加により生じる肺癌の初発症状として認められる。 咳嗽に次いで多い症状であり、血痰を伴うこともある。 喀痰細胞診は中心型肺癌の早期発見に有用な検査法である。
✗ 4.
胸痛
✗ 正しい。胸痛は肺癌が壁側胸膜や胸壁に浸潤した場合に生じる症状であり、初発症状として認められることがある。 持続性の鈍痛が特徴的であり、胸膜浸潤の進行とともに増強する。 咳嗽・喀痰・血痰に次いで多い初発症状である。
ポイント
  • 肺癌の初発症状は咳嗽・喀痰・血痰・胸痛・発熱などの下気道・呼吸器症状であり、鼻漏は上気道の症状であるため該当しない。
  • 中心型肺癌(扁平上皮癌・小細胞癌)では咳嗽・血痰が早期から出現しやすいが、末梢型肺癌(腺癌)は無症状のまま健診で発見されることも多い。
  • 肺癌の症状は非特異的であるが、2週間以上持続する咳嗽や血痰は肺癌を疑う契機となる。
  • 重要用語: 肺癌の初発症状, 咳嗽, 喀痰, 血痰, 胸痛 を正確に理解しておくこと。
比較表
症状 肺癌の初発症状としての適切さ 備考
咳嗽 適切(最多) 中心型肺癌で早期に出現
喀痰 適切 血痰を伴うこともある
血痰 適切 中心型肺癌に多い
胸痛 適切 胸壁・胸膜浸潤時
鼻漏 適切でない 上気道の症状であり肺癌と無関係
解説画像
あマ指 第20回(2012) 問題80|肺癌の初発症状として適切でないのはどれか。 解説図
あマ指 第20回(2012) 問題80|肺癌の初発症状として適切でないのはどれか。
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