学習トップ理由で解く 臨床医学各論第10章 ▸ B. 白血球疾患 / Q1026

理由で解く 臨床医学各論

Q1026 血液・造血器疾患

出典:あマ指 第20回(2012) 問題81
問題
慢性骨髄性白血病について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 B リンパ球が腫瘍化したものである。
2 脾腫がみられる。
3 フィラデルフィア染色体が陽性である。
4 骨髄移植が行われる。
解答
正解1(B リンパ球が腫瘍化したものである)
解説
✓ 1. 誤り
B リンパ球が腫瘍化したものである。
慢性骨髄性白血病(CML)は骨髄系細胞(顆粒球系)が腫瘍化した疾患であり、Bリンパ球の腫瘍化ではない。Bリンパ球が腫瘍化するのは慢性リンパ性白血病(CLL)である。CMLでは末梢血・骨髄で幼若な白血球から好中球まで各成熟段階の顆粒球が増加するのが特徴である。
✗ 2.
脾腫がみられる。
✗ 正しい。CMLでは白血球の著増と髄外造血により著明な脾腫がみられる。脾腫により左季肋部痛や腹部膨満感を訴えることが多く、CMLの診断における重要な身体所見である。肝腫大もみられることがある。
✗ 3.
フィラデルフィア染色体が陽性である。
✗ 正しい。フィラデルフィア染色体(Ph染色体)はCML患者の95%以上に認められ、9番と22番染色体の相互転座t(9;22)により形成される。この転座によりBCR-ABL融合遺伝子が形成され、CMLの診断における決定的な所見である。
✗ 4.
骨髄移植が行われる。
✗ 正しい。若年者や進行例では同種造血幹細胞移植(骨髄移植)が治療選択肢となる。また、BCR-ABL融合遺伝子を標的とする分子標的薬(イマチニブなどのチロシンキナーゼ阻害薬)が標準治療として広く用いられている。
ポイント
  • CMLは骨髄系(顆粒球系)の腫瘍化であり、CLLはBリンパ球系の腫瘍化である。両者を明確に区別する。
  • CMLの三大特徴:フィラデルフィア染色体(9番と22番の転座)陽性、著明な脾腫、白血球著増である。
  • CMLの臨床経過は慢性期(3〜5年)→移行期→急性転化(予後不良)と進行する。
  • 重要用語: CML、顆粒球系、フィラデルフィア染色体、BCR-ABL を正確に理解しておくこと。
解説画像
あマ指 第20回(2012) 問題81|慢性骨髄性白血病について誤っている記述はどれか。 解説図
あマ指 第20回(2012) 問題81|慢性骨髄性白血病について誤っている記述はどれか。
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