学習トップ理由で解く 臨床医学各論第6章 ▸ A. 下垂体疾患 / Q0448

理由で解く 臨床医学各論

Q0448 内分泌疾患

出典:あマ指 第20回(2012) 問題79
問題
尿崩症について正しいのはどれか。
選択肢
1 多飲
2 多毛
3 高張尿
4 高身長
解答
正解1(多飲)
解説
✓ 1. 正しい
多飲
尿崩症ではADH(抗利尿ホルモン、バソプレシン)の分泌低下または作用不全により腎臓での水再吸収が障害され、多尿(1日5L以上)となる。大量の尿により体液が失われるため、脱水を補うために代償的に多飲(口渇、口内灼熱感)がみられる。
✗ 2. 誤り
多毛
多毛は副腎アンドロゲン過剰(クッシング症候群、副腎腫瘍など)や性ホルモン異常でみられる症状で、尿崩症の症状ではない。尿崩症は水代謝の異常であり、性ホルモンや体毛には影響しない。
✗ 3. 誤り
高張尿
ADH作用不足により尿の濃縮ができず低張尿(希釈尿、尿比重低下)となり、高張尿ではない。高張尿は脱水や糖尿病(尿糖による浸透圧上昇)でみられる。尿崩症の尿比重は1.005以下に低下するのが特徴である。
✗ 4. 誤り
高身長
高身長は成長ホルモン過剰(巨人症:骨端線閉鎖前のGH過剰分泌)でみられる症状で、尿崩症の症状ではない。尿崩症は水代謝の異常であり成長には影響しない。
ポイント
  • 尿崩症の主症状は多尿・多飲・口渇であり、低張尿(尿比重低下)を呈する
  • 中枢性(ADH分泌低下)と腎性(ADH作用不全)に分類され、中枢性が多い
  • 診断は水制限試験や高張食塩水負荷試験で尿浸透圧上昇不良を確認し、デスモプレシン投与で中枢性と腎性を鑑別する
  • 重要用語: 抗利尿ホルモン, 多尿, 多飲, 低張尿 を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 多尿 尿比重 血糖 原因
尿崩症 あり(5L以上) 低下 正常 ADH分泌低下/作用不全
糖尿病 あり 上昇 高値 インスリン作用不足
心因性多飲症 あり 低下 正常 精神的要因による過剰飲水
解説画像
あマ指 第20回(2012) 問題79|尿崩症について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第20回(2012) 問題79|尿崩症について正しいのはどれか。
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