学習トップ理由で解く 臨床医学各論第4章 ▸ D. その他の呼吸器疾患 / Q0345

理由で解く 臨床医学各論

Q0345 呼吸器疾患

出典:あマ指 第26回(2018) 問題60
問題
肺癌の治療で使用するのはどれか。
選択肢
1 抗菌薬
2 分子標的薬
3 気管支拡張薬
4 抗アレルギー薬
解答
正解2(分子標的薬)
解説
✗ 1. 誤り
抗菌薬
抗菌薬は細菌感染症の治療に用いる薬剤であり、肺癌の治療には使用しない。 肺癌患者が肺炎を合併した場合には使用されるが、肺癌そのものの治療薬ではない。 抗菌薬と抗癌薬は根本的に異なる薬剤であり、混同しないよう注意する。
✓ 2. 正しい
分子標的薬
分子標的薬は肺癌の治療に使用される重要な薬剤である。 癌細胞の増殖に関わる特定の分子を標的とした薬剤であり、従来の抗癌薬とは異なる作用機序をもつ。 ゲフィチニブやエルロチニブなどのEGFR阻害薬が非小細胞癌に対して使用される。 薬剤性間質性肺炎の合併が副作用として問題となるが、個別化医療の観点から有効性が注目されている。
✗ 3. 誤り
気管支拡張薬
気管支拡張薬は気管支喘息やCOPDなどの閉塞性肺疾患の治療に用いる薬剤である。 テオフィリンや吸入β2刺激薬が代表的であり、肺癌の治療薬ではない。 閉塞性疾患と悪性腫瘍では治療の目的と手段が根本的に異なる。
✗ 4. 誤り
抗アレルギー薬
抗アレルギー薬は気管支喘息やアレルギー性鼻炎などのアレルギー疾患の治療に用いる。 ロイコトリエン拮抗薬や抗ヒスタミン薬が代表的であり、肺癌の治療には使用しない。 アレルギー反応と腫瘍増殖は異なる病態であり、治療薬も全く異なる。
ポイント
  • 肺癌の治療は手術療法、化学療法(抗癌薬)、放射線療法、分子標的治療薬の4つが柱である。分子標的薬は従来の化学療法とは異なる新しい治療法として重要である。
  • 小細胞癌は化学療法と放射線療法が中心、非小細胞癌(腺癌・扁平上皮癌・大細胞癌)は手術が第一選択であり、組織型によって治療方針が異なる。
  • 腺癌が最多(約43.8%)で肺野部に発生し、扁平上皮癌は肺門部に発生して喫煙との関連が強い。この対比は頻出である。
  • 重要用語: 分子標的薬, ゲフィチニブ, 非小細胞癌, 腺癌 を正確に理解しておくこと。
比較表
肺癌の組織型 発生部位 特徴 治療の中心
扁平上皮癌 肺門部 喫煙との関連が強い 手術・放射線
腺癌 肺野部 最多(約43.8%) 手術・分子標的薬
小細胞癌 肺門部 増殖が速い、転移しやすい 化学療法中心
大細胞癌 肺野部 低分化、予後不良 手術
解説画像
あマ指 第26回(2018) 問題60|肺癌の治療で使用するのはどれか。 解説図
あマ指 第26回(2018) 問題60|肺癌の治療で使用するのはどれか。
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