学習トップ理由で解く 臨床医学各論第4章 ▸ B. 閉塞性呼吸器疾患 / Q0324

理由で解く 臨床医学各論

Q0324 呼吸器疾患

出典:鍼灸 第33回(2025) 問題54
問題
COPDについて最も適切なのはどれか。
選択肢
1 受動喫煙は関与しない。
2 肺癌の合併に注意する。
3 安静時の呼吸困難が特徴である。
4 禁煙で呼吸機能は改善する。
解答
正解2(肺癌の合併に注意する。)
解説
✗ 1. 誤り
受動喫煙は関与しない。
COPDには受動喫煙も関与する。能動喫煙が最大のリスク因子であるが、受動喫煙、大気汚染、室内での有機燃料の煙などもリスク因子として認められている。 職業性粉塵曝露や大気汚染もCOPDの発症に関与することが知られている。 「受動喫煙は関与しない」は誤りである。
✓ 2. 正しい
肺癌の合併に注意する。
COPDでは肺癌の合併に注意が必要である。 COPDは肺癌の独立したリスク因子であり、喫煙歴とともに肺癌発症率が高い。 COPD患者は定期的な画像検査(胸部X線、CT)による肺癌のスクリーニングが重要である。 肺癌はCOPD患者の主要な死因の一つでもある。
✗ 3. 誤り
安静時の呼吸困難が特徴である。
COPDの呼吸困難は安静時ではなく労作時から始まるのが特徴である。 進行すると安静時にも呼吸困難が出現するが、初期は労作時の息切れが主体である。 「安静時の呼吸困難が特徴」とすると重症例のみの記述となり、COPDの一般的な特徴としては不適切。
✗ 4. 誤り
禁煙で呼吸機能は改善する。
禁煙によりCOPDの進行速度(肺機能低下速度)は緩やかになるが、既に低下した呼吸機能が正常に改善(回復)するわけではない。 禁煙はCOPD治療の最も重要な第一歩であるが、「改善する」という表現は不正確。 「進行抑制」と「改善(回復)」の違いを正確に理解することが重要である。
ポイント
  • COPDでは肺癌の合併リスクが高く、定期的なスクリーニングが必要である。喫煙が両疾患の共通リスク因子であることを押さえておく。
  • 禁煙は肺機能低下の「進行抑制」には有効だが、既に低下した肺機能の「改善(回復)」は期待できない。この違いは頻出ポイント。
  • COPDのリスク因子には受動喫煙も含まれ、能動喫煙だけが原因ではない点に注意する。
  • 重要用語: COPD, 肺癌合併, 受動喫煙, 禁煙による進行抑制 を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 内容
COPD合併肺癌の特徴 扁平上皮癌が多い(喫煙関連)
COPDのリスク因子 能動喫煙、受動喫煙、大気汚染、粉塵曝露
禁煙の効果 進行抑制(肺機能低下速度の軽減)
禁煙の限界 既に低下した肺機能は回復しない
COPD患者の主要死因 呼吸不全、肺癌、心血管疾患
解説画像
鍼灸 第33回(2025) 問題54|COPDについて最も適切なのはどれか。 解説図
鍼灸 第33回(2025) 問題54|COPDについて最も適切なのはどれか。
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