学習トップ理由で解く 臨床医学各論第4章 ▸ B. 閉塞性呼吸器疾患 / Q0312

理由で解く 臨床医学各論

Q0312 呼吸器疾患

出典:鍼灸 第24回(2016) 問題72
問題
肺気腫について正しいのはどれか。
選択肢
1 漏斗胸がみられる。
2 呼吸音が減弱する。
3 吸気が延長する。
4 残気量が減少する。
解答
正解2(呼吸音が減弱する。)
解説
✗ 1. 誤り
漏斗胸がみられる。
肺気腫では肺の過膨脹により胸郭の前後径が増し、樽状胸(ビール樽状胸郭)がみられる。 漏斗胸は胸壁の先天的変形(胸骨が陥凹する状態)であり、肺気腫とは関連しない。
✓ 2. 正しい
呼吸音が減弱する。
肺気腫では肺胞壁が破壊されて含気量が増加するため、聴診上呼吸音が減弱する。 肺の過膨脹により正常な肺胞構造が失われ、呼吸音の伝達が低下するためである。 呼吸音減弱は肺気腫の重要な聴診所見であり、呼気の延長とともに聴取される。
✗ 3. 誤り
吸気が延長する。
肺気腫では気道閉塞により呼気が延長するのであって、吸気が延長するわけではない。 閉塞性換気障害では呼気時に気道が虚脱しやすく、空気の排出に時間がかかる。
✗ 4. 誤り
残気量が減少する。
肺気腫では肺胞の過膨脹と破壊により残気量は増加するのであり、減少ではない。 呼気時に肺から排出しきれない空気が残るため、残気率が上昇する。
ポイント
  • 肺気腫の所見:樽状胸(漏斗胸ではない)、呼吸音減弱、呼気延長(吸気ではない)、残気量増加(減少ではない)。いずれも正誤の取り違えが出題されやすい。
  • 呼吸音減弱は肺気腫と気胸の両方でみられるが、肺気腫では両側性・慢性経過、気胸では片側性・急性発症という違いがある。
  • 漏斗胸は胸骨の先天的陥凹であり、肺気腫の樽状胸とは発生機序も形態も全く異なる。混同を狙った出題に注意する。
  • 重要用語: 呼吸音減弱, 樽状胸, 呼気延長, 残気量増加 を正確に理解しておくこと。
比較表
肺気腫の所見
胸郭 樽状胸 漏斗胸
呼吸音 減弱 増強
呼気時間 延長 短縮
残気量 増加 減少
解説画像
鍼灸 第24回(2016) 問題72|肺気腫について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第24回(2016) 問題72|肺気腫について正しいのはどれか。
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