学習トップ理由で解く 臨床医学各論第4章 ▸ B. 閉塞性呼吸器疾患 / Q0310

理由で解く 臨床医学各論

Q0310 呼吸器疾患

出典:あマ指 第23回(2015) 問題76
問題
気管支喘息について正しいのはどれか。
選択肢
1 最近減少傾向にある。
2 昼間に発作を起こしやすい。
3 吸入ステロイド薬が有効である。
4 小児喘息はアトピー性が少ない。
解答
正解3(吸入ステロイド薬が有効である。)
解説
✗ 1. 誤り
最近減少傾向にある。
気管支喘息の有症率は都市部を中心に増加傾向にあり、減少傾向ではない。 大気汚染やアレルゲンの増加、住環境の変化(密閉性の高い住居によるダニの増殖)などの環境因子が関与していると考えられている。 日本では成人の有症率は約10%とされている。
✗ 2. 誤り
昼間に発作を起こしやすい。
喘息発作は夜間から早朝にかけて起こりやすく、昼間に多いわけではない。 副交感神経が優位となる深夜から明け方に気道収縮が増強するためである。 「昼間に多い」は繰り返し出題される誤り選択肢であり、確実に否定できるようにしておく。
✓ 3. 正しい
吸入ステロイド薬が有効である。
吸入ステロイド薬は気管支喘息の長期管理における基本薬として最も重要な治療薬である。 気道の慢性炎症を抑制し、発作の予防と気道過敏性の改善に有効である。 長時間作用型β2刺激吸入薬(LABA)との配合剤も広く使用され、相乗効果が認められている。 全身投与と異なり局所作用が中心であるため、全身性の副作用が少ない利点がある。
✗ 4. 誤り
小児喘息はアトピー性が少ない。
小児喘息ではアトピー型が約90%と大部分を占めており、「アトピー性が少ない」は誤りである。 成人でも約60%がアトピー性素因を有し、血清IgE高値を示す。 小児喘息は成長に伴い自然寛解することがあるが、アトピー性であることが多い点は重要である。
ポイント
  • 気管支喘息の長期管理薬の中心は吸入ステロイド薬であり、発作時の頓用ではなく毎日の継続使用が重要である。自己判断で中止しないことが原則。
  • 喘息は増加傾向、発作は夜間に多い、小児の90%はアトピー型という3点は繰り返し出題される頻出パターンである。
  • 発作治療薬(SABA)と長期管理薬(ICS)の違いを明確に区別しておく。長期管理薬こそが喘息治療の柱である。
  • 重要用語: 吸入ステロイド薬, 長期管理薬(コントローラー), アトピー型, IgE を正確に理解しておくこと。
比較表
気管支喘息の治療薬 分類 使用場面
吸入ステロイド薬(ICS) 長期管理薬(コントローラー) 毎日の継続使用
長時間作用型β2刺激薬(LABA) 長期管理薬 ICSとの併用
短時間作用型β2刺激薬(SABA) 発作治療薬(リリーバー) 発作時の頓用
ロイコトリエン拮抗薬 長期管理薬 軽症~中等症
解説画像
あマ指 第23回(2015) 問題76|気管支喘息について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第23回(2015) 問題76|気管支喘息について正しいのはどれか。
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